4140 コープオリンピア

建築・都市

今日は一日雨が降り続き、出掛けるのも億劫だったし、先週行ったまま紹介しきれなかったことがあったので、思い出しながら、記事にする。

先週、青山の方で打ち合わせのあと、天気も良かったので、歩いて原宿に向かった。

あまり行く機会のないところだが、ふと、あの建物を思い出したからだ。

青山方面(神宮前交差点)から歩いてくると左手に…それは、コープオリンピア。

山手線原宿駅から徒歩1分という利便性や最先端の設備を持つ、日本初の“億ション”となった超高級マンションである。

いまでこそ、それほど珍しくもなくなった、1億円超えのマンション(縁遠い存在ではあるけど)だが、このマンションが建てられた1965年では、いまの物価で考えると、とんでもない金額だったことだろう。

名称は、もちろん、ぞの前年に開催された東京オリンピックにちなむ。

来年で竣工50年の、このマンションをじっくり外観から眺めてみようと思ってやってきた。

脇の路地を入ったすぐのところに、駐車場とその奥にメインエントランスがあるようだ。

関係者ではないので、奥に入ることはできなかったが、玄関まで車が寄せられるようになってるみたいだった。

路地からメインエントランスへ 奥にメインエントランス

ひとまずぐるりと回ってみる。

西側から見る

山手線の線路を越え、代々木体育館に向かう歩道橋の上から、コープオリンピアを見てみる。

沈む太陽の光を受けていた。

屋上の大きなクーリングタワー(冷却塔)が2基が目立つ。竣工時は最新式だった、セントラル空調も、いまでは古さを否めない。

ここからは確認できないが、屋上には子供用のプールもあったという。

その反対側には代々木体育館

代々木体育館では、LUNA SEA(懐かしいな…)のライブがあるらしく、たくさんの人たちが集まってきていた。

代々木体育館に向かう人たちの流れに逆行する感じで、コープオリンピアに向かう。

山手線を渡る橋は、その名も五輪橋(ごりんばし)。

国立霞ヶ丘競技場と代々木体育館を結ぶ道路の一部として作られた橋だ。

鮮やかな青い地球をイメージした親柱、オリンピック競技を表現したレリーフなど、オリンピックをふんだんに盛り込んだ橋の目の前に、コープオリンピアが建っている。

明治神宮側から見た五輪橋とコープオリンピア オリンピックをイメージしたレリーフ

変化のあるファザード

あらためて、じっくりと建物を見てみる。

建物の一番の特徴は、斜めに取り付けられている窓だろう。

これにより、屋内への採光はもちろん、建物全体的が単調にならないという効果がありそうだ。

外壁として用いられているタイルの落ち着いた色は、建物の規模のわりには、周囲へ圧迫感を与えない。

表参道側に沿って、何件かテナントなど入っている。マンションへの入口もある。

半地下にはテナント圧迫感がない

よく見るとさすがに“くたびれた”感がある

内廊下ということで外部からのプライバシーも守れるということも、購入者には歓迎されたかもしれない。

ベランダもない。各戸には洗濯機置き場もなく、当初は、地下1階に洗濯業者が24時間常駐したそうだが、現在は、居住者が自由に利用できるよう洗濯機、乾燥機が置かれているという。

まるでホテルのようだが、実際に目指したことは同じだろう。

24時間体制のフロントサービスを採用し、前述の通り、セントラル空調設備による24時間冷暖房完備。

上下左右の住戸ユニットを組み合わせることで、当時珍しかったメゾネットをはじめ、居住者のニーズに応えられるさまざまな間取りが用意されたという。

 

ふたたび最初に見たエントランスに回ってきた。

かつての億ションも50年近く経ち、よく見れば、あちこちに古さを感じさせるところがあるものの、逆に見れば50年も維持できているとも言える。

ご多分に漏れず、建て替えの話も出ているようだが、諸般の事情で進んでいないようだ。

歩道橋が撤去されスッキリした建て替えられるとつまらなくなりそう

しかし、建て替えられるとなると、おそらくはこの特徴的な姿をとどめるのは難しい気がする。

このマンションは、中銀カプセルタワー同様、歴史的な建物だと思う。

内部はこんな感じになっているようだが、機会があれば、ぜひ一度内部を歩いてみたいけど、難しそうだ。

部外者ながら、今後の行く末を見守りたい。

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Posted by ろん