4136 修学旅行生に声を掛けてみた
お昼に、汐留を歩いていると…。
僕が信号待ちをしていると、中学生くらいの男の子と女の子5~6人が、案内図を見ていた。
どうやら自分たちの持っているガイドブックと見比べて、ちょっと戸惑っている感じだった。
信号が青に変わり、中学生たちの脇を通り過ぎたものの、ちょっと気になって戻ってみた。
僕:「どこに行きたいの?」
修学旅行中といった感じの彼らは、すっかりくたびれている様子だった。
中:「汐留シオサイトに行きたいんですけど…」
僕:「えっ?」
中:「・・・」
いうまでもなく、ここが汐留シオサイトだ。
僕:「汐留シオサイトってここだけど…」
中:「・・・」
僕:「んー…例えば、日本テレビに行きたいとか?」
中:「・・・」
これはどういうことだろう? 行きたい場所がここなのに、迷っているとは…?
中学生たちの見ていたガイドブックを見せてもらった。
こ、これは…
汐留シオサイトのイメージ写真が、イタリア街だったのだ。
そもそも、“汐留シオサイト”という名称や位置付けがわかりにくい上に、ガイドブックの説明も足りないから、戸惑うのも無理はない。
イタリア街は、別に見どころがあるような場所でもないけれど…どんな雰囲気のところか、見に行ってみたかったのだろう。
線路の向こう側に、写真の一部が見えていたので、場所を教えた。
どこから来たか聞いてみると、三重県からだという。
今いる場所が行きたい場所のはずなのに、ガイドブックの場所が見つからない…不安だったに違いない。
多少安堵の表情を見せたものの、重い足取りでイタリア街に向かっていった。
なぁに、これもいい経験だ。