4128 だらしない
「だらしない」とか、「だらしがない」という言葉。
きちんとしていないとか、しまりがないといった意味の言葉だが、考えてみると、かなり不思議な言葉だと思う。
そもそも“だらし”ってなんだろう?
「だらしある」とか「だらしがある」とは言わないということと、関係があるのだろうか?。
調べてみると、“だらし”の語源は“しだら”という言葉に行きつくらしい。
この“しだら”の語源は、サンスクリット語の“修多羅(スタラ)”。正確で歪がないことなどを意味していたという。
ちなみに、この言葉に否定を意味する“不”が加わることで“ふ しだら”という言葉となる。
そして“しだら”に、やはり否定を意味する“ない”…“しだらない”という言葉は、何らかの理由で音の並びが入れ替わる、音位転換をしてしまい“だらしない”となったという。
この音位転換はそう珍しいことではないそうで…
例えば、“新しい”という言葉。
“新”だけだと“あらた”と読むのに、送り仮名が付くと“あたらしい”になってしまう実例などを聞くと、なるほどと思う。
この、だらしがない…他にも、“自堕落”が訛った説もあるらしく、まだまだ興味は尽きない。