Lonely Planet Tokyo/T. Hornyak

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Lonely Planet Tokyo
T. Hornyak
Lonely Planet 2012-09

by G-Tools , 2014/05/17

 

以前に比べると、東京を訪れる外国人の姿は確実に増えている。

そんな外国人が見る観光地としての東京は、いったいどういうふうに見えるのだろう?

世界で最もたくさん売れているという、ガイドブック「ロンリープラネット」の東京編を見てみた。

日本人をはじめ、誰もが訪れる定番観光スポットも、もちろんあるが、日本人からすると意識しないようなところもある。

たとえば、「新宿」を紹介するページの見出しには、超高層ビル街、新宿御苑、新宿駅改札口とともに、パチンコの写真も載っていたり…。

新宿でのショッピングとして、伊勢丹、紀伊国屋書店、ヨドバシカメラを抑えて、その上位に、どういうわけだか、ディスクユニオン(CDショップ)、そして、備後屋(民芸品店)が紹介されていたり…。

全体を、ざっと通して見てみた印象は、圧倒的に文字が多いということだった。

「るるぶ」や、「まっぷるガイド」といった、日本のガイドブックは、写真やイラストがメインで、文字情報は、それを補足する程度だ。強いて言えば、初期の「地球の歩き方」に、雰囲気が似ているかも。

また、少ないのは写真や絵ばかりでなく、地図もそれほど詳細ではないので、現地にたどり着くのも苦労するかもしれない。

体裁は、こんな感じ。

文字が多い ざっくりとした地図

ただ、びっしりと書かれた文字情報は、かなり詳細だ。

通勤時間帯に女性専用車が運行さている…といった観光の際に知っておいた方がよいことや、日本の歴史や文化…忍者からマンガやアニメといったことまで書かれている。

日本のガイドブックでは、あまり見られない情報として、年齢構成比や人口密度、そして、興味深いのは、民族の割合(日本人97%、中国人1%、韓国人1%、その他1%)なども載っていた。

日本のガイドブックに慣れた自分からすると、文字ばかりというのは、正直不安だし、不親切に感じるところもあるが、この体裁が続いているというのは、それだけ支持されているということなのかもしれない。

もしかすると、このガイドブックの利用者には、そういった不安に感じる部分までも、旅の一部として楽しむくらいの余裕が、あるのかもしれない。

本書の冒頭に、東京のトップ16ということで、見たり体験したりすべきポイントのランキングが載っていて、これがなかなかおもしろかったので、これは別途取り上げようと思う。

Posted by ろん