4122 左様

人文・教育・思想

先日、クレジットカード会社の担当者と電話で話をしたときのこと。

こちら側からの確認に、オペレータの人が、何度も「左様(さよう)でございます」と言った。

左様?

普段身近ではほとんど聞かないし、聞くとしても、サザエさんの波平が言うくらい?

左様と言えば…

あらためて考えてみると、不思議な言葉だ。

それに、左ってなんだろう?

調べてみると、どうやら、もともとは、“然様”と書くらしい。

“然”という文字には、“そのまま”とか“そうなっている”といった意味がある。“自然”とか“当然”“全然”といった単語を聞くとわかりやすい

そんな“然”の様(さま)…様子ということで、その通り…ということになるわけだ。

で、それがなぜ「左」という当て字が使われるようになったのか…?

こちらの詳しいサイトから抜粋すると…

「左様に」で「左」という漢字が用いられるのは、日本の昔の官職のしきたりで、同じ地位のうち「左」は上位を示したことからきています。
例:左大臣>右大臣
つまり、「左の方がおっしゃる(する)通り」ということで、相手を「左」の位置に置くことで敬意を表しているのです。

なるほど…。

で、調べているうちに、この、“さよう”は、別れの挨拶である“さようなら”の由来となっている言葉だということもわかった。

つまり、さよう+なら…は「そういうことで…」とか「そういうことにならなければならないならば…」ということらしい。

たしかに、別れ際に「じゃ、そういうことで」みたいな声を掛けることはある。

同じ別れ際の挨拶である、英語の「グッドバイ」や「また会いましょう」とは、まったく異なった由来に驚く。

こういう時に使ってもいいかな?

「さようなら」

Posted by ろん