4117 隅田川に新しい橋が架かる瞬間に立ち会う
昨日の順延を受けて、環2通りの隅田川橋梁工事へ、今朝もやってきた。
今日は昨日のような元気はなく、築地まで地下鉄で。本願寺前を通って、築地市場の脇をかすめる。

現場に近づくと、クレーン船(起重機船)の先端が見えた。
勝鬨橋から現場を眺める。
幅140mを超える橋桁は、思ったより小さく見えた。
橋の本体の据え付けが終わってしまったのではないかと心配だったが、まだそこまでは作業は進んでいなかったようだ。

現場に近寄ってみる。
全体が巨大なせいか、クレーン船の位置の関係からか、据え付け寸前に見えたアーチ状の橋桁は、据え付け位置まで、高さと距離があった。

周囲を見渡して見ると、大人も子どもも、老いも若きも男も女も、あらゆる人たちが集まってきていた。

コンサートやスポーツのような華やかさはないけど、ひとつのプロジェクトが佳境を迎えるその瞬間に居合わせるというのは、なんだか楽しくなってくる。
僕がここに来てから、しばらく見ていたが、ほとんど動きがない。
それでもみんな飽きずに、じっと作業の推移をじっと見守っている。
どこからこういった情報をみんなどこから仕入れてくるのだろう?
ちょうど橋桁の真下が見えるのは、滑り台の上。
見知らぬおじさんと場所を譲り合う。作業がゆっくりと進むため、被写体に一分一秒を争うような変化が起きないからだろうか、こういうときは、みんな仲良しだ。
真横から、深田サルベージ建設の「富士」を見る。
こうして、あらためて見てみると、こんなにも巨大なものが水の上に浮いているということ自体、ちょっと信じられない。
また、工場で一括で作って、できあがった橋を丸ごと持ってくるなんて、よく考えたと思うし、それが実際にできる技術もすごい。

連続写真を撮ろうとしている人がけっこういて、カメラから、しきりにシャッターを切る音が聞こえてくる。
テレビ局のカメラも工事の様子を見守っていた。

クレーン船が、ゆっくり、確実に前へ進み始めた。
所定位置に着く。あとは橋桁を下におろすだけだ。


その後、準備をしていたのか、しばらく動きがなかった。
そして、ゆっくりと橋桁が下ろされていった。
…と、ここで時間切れ。
後ろ髪を引かれる思いで、現場を後にした。
まだまだたくさんの人たちが工事の進捗を見守っていた。
たくさんのテレビカメラ、ヘリコプターもやってきていた。

再び勝鬨橋を渡り、ふたたび現場を見てみる。
橋の開通は来年度だが、今日から、ここから眺める風景に、この橋が加わった瞬間に立ち会えたのは、ちょっとした感動だった。

現場からの帰りは、築地市場を通る。ちょうどその裏で、クレーン船がちらりと見えた。
