4042 第17回文化庁メディア芸術祭
「文化庁メディア芸術祭」は、毎年楽しみしているイベントだ。
でも、なぜかいつも忘れそうになって、今年も会期が明後日まで…という段階になってようやく行くことができた。
急に思い出したのは、訳がある。
おととい、さくが亡くなって、そのときの記事を書いているとき、過去飼っていたハムスターを振り返っていた。
当時飼っていた、ジャンガリアンハムスターのもちもちが亡くなった翌々日に、2011年(第15回)文化庁メディア芸術祭へ鑑賞に行ったのを思い出したのだ。
そして、さくが亡くなった翌々日の今日、第17回文化庁メディア芸術祭を鑑賞するという偶然。
今日は朝から雪が降り続き、若干交通の乱れもあったようだが、遅くならないうちに帰ればいいか…と、ちょっとだけ寄ってみることにした。
ちなみに、金曜日だけは20時まで開催している。
会場に入ってみて、すぐに、かなりの違和感を覚えた。
前回と大きく違ったのは、展示室が1つだけでほぼすべての作品が見渡せるということだった。
そして、かなりの部分をアニメをはじめとする“2次元的な”作品で占められ、空間全体を使ったインパクトのあるインスタレーションのような作品は、少なかったような気がする。
もともと、アート部門、アニメーション部門、エンターテイメント部門、マンガ部門というジャンルに変わりはないので、気のせいかもしれない。
けれど、全体的には、アニメやマンガを見せるだけといった感じで、観覧者が参加したり、体感したりする作品も少なく、今回は、おもしろいと感じる作品が少なかった。
また、訪れたのが平日の夜だったせいか、作品の作家らしき人を見つけることはできず、これまでのように、作家の方といろいろお話しする機会もなかったのも残念だった。
興味深かった作品を挙げると…
はるか頭上を、オープンリール式のテープレコーダー音楽を再生する。そしてその再生したテープが下の容器にちょっと不思議な模様を作りながら落ちていく。

今度は一気にテープは巻き戻され、模様は消滅、新しい模様が作られ始める…というもの。
言葉では上手く言い表せないのだけど、心に残った。
文化庁メディア芸術祭の功労賞に選ばれた柏原満氏の作品も気になった。
名前を見ても、まったくピンと来なかったが、ずらりと並んだボタンを見てすぐにわかった。
ドラえもん「アイテム出現」「タケコプター」「タイムマシン」、サザエさん「玄関開閉」「タラちゃんの足音」など…
すぐに思い出せるくらいのお馴染みの、あの音を作った人だったのだ。

タイムマシンにしても、タラちゃんの足音 にしても、本当にそういう音がするかどうかなんてわからないものを、こうして実際に音にしてしまうというのは、すごいことだと思った。
今回、展示が大きく変わって戸惑った上に、ちょっと時間がなく慌ただしかったが、次回来年は、心の準備?をして、もうちょっと余裕を持って鑑賞したい。