3962 東海道貨物支線を見に行ってみた

鉄道

週末に見たニュースにはちょっと驚いた。

羽田―都心の新路線、JR東日本検討 五輪で利用増予想
2020年の東京五輪の開催などに備えて羽田空港への輸送力を強化するため、JR東日本が、都心と羽田空港を結ぶ鉄道の新路線の整備を検討していることがわかった。

なぜなら、2002年JR東日本が東京モノレールを買収したことで、羽田空港へのアクセスは、東京モノレールに“集約”すると思っていたからだ。

また、現在都心側のターミナルとなっている浜松町駅の大規模な改良工事が着手され、新橋駅延伸も検討されているということもあり、明らかに、東京モノレールと確実に競合する今回の計画が、意外だった。

報道では東海道“貨物線”と呼ばれていたが、正しくは、東海道本線貨物支線で、浜松町駅~東京貨物ターミナル駅~浜川崎駅間のことだ(でも、ここでも以降は“貨物線”と呼ぶことにする)。

現在、浜松町駅から東京貨物ターミナル駅は休止している状態で、架線は撤去され、一部はレールも外されている。

もうずいぶん長い間放置されていたが、こうして具体的に検討の俎上に挙がってくると、やっぱり気になるものだ。

…と、前振りが長くなったが、会社の始業前に見に行ってみることにした。

田町駅は職場へ向かう人の流れで、ごった返してた。

さっそくペデストリアンデッキから、羽田空港方面の貨物線を見る。

手前は緑緑地帯…??

いや、この部分が貨物線だ。かろうじて錆びた線路が見える。この区間は単線のようだ。

その横を、山手線や京浜東北線、東海道線、東海道新幹線がひっきりなしに通っている。

反対側(東京駅・浜松町方面)は、砂か土でレールが埋まっていた。

できるだけ、貨物線に沿って歩いてみよう。

仕事に向かう人のなか、貨物線に注目してるのは、僕くらいだろう。

貨物線や新幹線などを渡る陸橋へ。

ここまで来ると、線路がハッキリ見える。手入れもされているのだろうか?

陸橋の真下は単線だが、ずっと先をよく見ると、分岐器(ポイント)があり、そこから複線になっているのがわかる。

このあたりは、東海道新幹線が、新大阪方面へ向かう本線と、貨物線に併走して車両基地に向かう回送線とに分岐しつつあるところだ。

さらに歩く。

三田警察署の前を通る。

道路と線路のあいだにビルが立ち並び、線路の様子がよく見えない。

しばらく進むと、道路は行き止まりに。

アパートとビルの隙間から、高架線が見える。

歩いていけるようなので、そのまま進む。

東海道新幹線の回送線と貨物線の高架線だった。

ここから大きくカーブを描いて海寄りに進路を取る感じだ。

この付近へは道路は途切れているものの、住民やこの付近へ通う人たちの近道として使われているようで、けっこう人通りがあった。

新幹線回送線は耐震補強工事済みで橋脚が新しい感じだが、貨物線は古いままだ。

今日はこのへんにしておこう…というより、早く行かないと遅刻してしまう。

 

地図上に、写真を撮ったポイント3カ所に青い矢印を付けてみた(地図をクリックすると拡大)。

それにしても、ここへ羽田空港からの列車が来ることになるのだろうか?

にわかには信じられない。

現在、レールは田町までしか敷かれていないが、まさか田町にホームを造るとは考えられない。

当然、東京駅まで延伸することになるはずで、その場合、東海道線に乗り入れると考えるのが自然だ。

そうなると、その間に挟まっている東海道新幹線を跨ぐか、くぐる必要があるが、かなり難易度の高い工事になるだろう。

田町‐品川間の再開発で新駅を計画しているらしいが、もしこちらに乗り入れるとすると、田町で方向転換することになり、ちょっと現実的ではない。少し離れていても、強引に駅を設置するか…

東京オリンピックの需要増を見込んだ、このプロジェクト。あと7年という短い期間で、どういった解を出すのか、興味津々だ。

Posted by ろん