3930  「HANDS+EYES」土木エンジニア ドローイング展+ヌーヴォー展

建築・都市

先日東京駅から高島平に向かう途中、とても面白そうなパネル展を見つけたのだが、このときは、まだ会期があったので、いずれ来るつもりでいた。

しかし、往々にして、ありがちなパターン通り、会期末の今日になって慌てて見に行ってきた。

しかも慌ただしい出社前の時間帯に。

向かった場所は、東京駅と皇居を結ぶ道路の地下にある、東京駅行幸地下ギャラリー。

電車が到着したとき以外は、あまり人通りがない。

 

見学したのは、明治期から昭和初期の土木エンジニア達が描いた美しく繊細な図面や、建設当時の貴重な写真を多数展示するという、「土木コレクション2013 「HANDS+EYES」土木エンジニア ドローイング展+ヌーヴォー展」という企画展示だった。

新橋駅から東京駅へ続く煉瓦造りの新永間市外線高架橋、箱根駅伝でもおなじみの函嶺洞門、銚子の犬吠埼灯台、碓氷峠の鉄道施設など、自分にとってはよく知ってる土木“作品”も多数展示されていた。

 

特に、その独特な姿に注目させられたのは、水戸市低区配水塔。

もちろん、初めて見たが、ここにも、機能一辺倒でない、土木技術者のこだわりやプライドを見た思いがした。

また、隅田川に掛かる蔵前橋は、地盤を6mもの嵩上げし、試行錯誤の検討の上、ようやく美しいアーチを実現させたという。

解説にも書いてあったが、「橋の上を渡るだけでは、こうした技術者の苦労は意識されないが、こうした意識されないことへのこだわりこそ、土木技術者のプライドとあった。

決して、押しつけることないプライドやこだわり。

写真や図面はもちろん、解説も読み応えがあった。

東京駅行幸地下ギャラリーでの展示は今日までだったが、11月21日~24日までは、新宿駅西口地下広場でも開催の予定ということで、興味のある方はぜひ。

Posted by ろん