パッシング・チャイナ/熊谷 亮丸

パッシング・チャイナ 日本と南アジアが直接つながる時代
熊谷 亮丸
講談社
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日本と中国との関係は悪化したまま、改善の兆しは見えない。

中国で発生した日本企業に対する暴動は記憶に新しいし、冷凍ギョウザやレアアース、最近では尖閣諸島の問題など、中国との問題を挙げるといくらでも出てきそうだ。

もともと、中国に対しては、安い労働力、豊かな資源、巨大な市場といったことに魅力で、多くの企業が期待し投資してきた。

しかし、昨今の問題を考えると、直接当事者でない僕でも、中国に頼りすぎるることのリスクを、イヤというほど実感する。

ということで、この本のタイトルは、「パッシング」…過度な中国依存に対して警鐘を鳴らし、中国を素通りして、南アジア…タイ、インド、インドネシア、ミャンマー、カンボジア、ベトナムといった国々と、もっと仲良くなりましょう…と。

いずれも、とても親日的で、親しみやすい国々ばかりだ。

これらの国で、僕が唯一行ったことのあるベトナムは、たしかにとても親日的だったし、バイクの行き交う喧噪はすごかったけど、とても良くしてもらったのが印象に残っている。

中国経済は、まさに“バブル”の状態であり、いつ弾けてもおかしくないが、中国の共産党支配体制によって、山積するさまざまな問題を先送りしているにすぎず、なんとか維持しているだけだという。

日中関係の悪化は、日本経済にとって「蚊が刺した」程度の影響しかなく、日本という国の力を正しく評価すべきだと説く。

本書は、最近の中国と日本との関係、そして南アジアの状況を知る入門書みたいな感じ。

それなりに数字も出てくるが、経済書のような堅苦しさは一切なく、インドネシアは虫の標本が安い といったような、直接、本編と関係ないような、ちょっとしたトリビアなどがちりばめられて、読みやすかった。

2 thoughts on “パッシング・チャイナ/熊谷 亮丸

  1. 中国に加え韓国が日本をバッシングし続ける情報が溢れかえる昨今ですが、
    ・過去の過ちを理由に、現在の侵略を正当化する姿勢。
    ・経済発展を背景に周辺国を卑下する態度。
    ・伊藤博文の暗殺者の記念碑を中韓協力でで建てることで合意。
    少なくとも日本人の常識を超えた姿勢ですね。
    方や倫理観より一党独裁の維持と国民の食料の確保。
    方や拮抗する2政党間の人気争い。
    そんな背景では、横暴で強気な発言こそが国民の支持をつなぎとめる手段になっているんですね。
    倫理観の違う彼らには何を言っても無駄でしょう。
    ODAなどで長年多額の補助をしていたことなんか忘れているのでしょう。

  2. ≫ planarさん
    そうですね。あの膨大な人口を抱える中国が、国として維持するため、一党独裁を続けていくため、日本をスケープゴートにしているんだろうな…とは思いますね。
    この本にもありましたが、中国四千年の歴史…というのは幻想で、1949年に成立した歴史の浅い国…というと、見方が変わってきます。
    対立が先鋭化することはけっしていいことではないですし、かといって横暴を認めてしまうわけにもいきませんし…。“困った隣人”とどうつきあっていくか…頭の痛い問題ですね。
    ご近所づきあいと同じかもしれませんが、2国間の問題にとどめずに周囲を巻き込んで、自分たちの味方をを増やすことが大切でしょうね。

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