スズメの謎/三上 修

スズメの謎: 身近な野鳥が減っている!?
三上 修
誠文堂新光社
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「スズメが減っている」と知ったのは、たしか新聞だったと思う。

その調査をしたのが、この本の著者だ。

著者は、スズメの調査をするにあたって、まず、スズメの数を数えたのだ。

どうやったら、日本にいるスズメの数を数えることができるだろうか?

これは実は結構難しい。

まず考えられるのは「ある一定の範囲にいる個体を数える」という方法。

でもスズメは、ガンやカモのように留まっているわけではないので、これでは正確には数えられない。

それに、天候や季節による変動も大きい。

では、どうするか?

著者は発想を転換してスズメ自体を数えるのではなく、天気や時間帯に左右されない、誰がやっても何度やっても同じように数えられる「あれ」を数えることにしたのだ。

なるほど、これはうまい方法だし、非常に科学的だ。

スズメの数を数えるという調査を通じて「科学的に調べる」というのはどういうことか?を教えてくれる。

本書の、実に3分の1以上を、「スズメの数をどうやって数えたか?」について書かれている。

そして、仮説と、実験・観測の流れ、グラフの書き方や読み取り方など、「誰も知らない答えを見つける方法」を親切丁寧に教えてくれている。

すぐに結論ありきではなく、こうした「考えるプロセス」を学べる良書だと思った。

本書の副題にもなっているスズメが減っている原因など、詳しくは本書を読んでいただければと思うが、ちなみに、調査によって推定されたスズメの数は、1800万羽だという。

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