3823 さようなら…東京タワーのカラフト犬たち
どんな理由があろうと、突然「なくなってしまう」というのを知れば、誰だって戸惑ってしまうのは当然だろう。
今朝ラジオを聴いていたら、東京タワーにある、第1次南極観測隊に同行したカラフト犬タロ・ジロなど15頭を記念する像が撤去されるということを知った。
どのくらい認知度があるかわかないが、東京タワーのすぐ下にあって、けっこうな存在感があった。
僕は、東京タワーに行くと、たびたび、犬たちの様子を写真に収めてきた。
こういった像ってそう動くものでもないと、無意識に思っていたから、このニュースを聞いてビックリした。

この像が建てられたのは、東京タワーが建てられた翌年の1959年。それ以来ずっと同じ場所にあった。
今朝の見つけたニュースでは、とにかく撤去が優先され、撤去費用や行き先のあてもない…といった伝えられ方をしていた。
東京タワー下緑化 15日から撤去 タロ、ジロ像どこへ行く
銅像を建てた日本動物愛護協会は「急なことで残念だが、移転を目指して寄付を呼び掛ける」としている。 (中略) 六百万~八百五十万円の撤去費用を求められた協会は「予想以上の金額。親しまれてきた銅像なので、周知する時間もほしかった」と話す。
どうなっているのか、気になって、出社前に見に行ってみた。
今日から撤去ということで、もしかすると近づけないのでは?と思ったが、フェンスに囲まれているだけで中には入れない…ということではなかった。
フジテレビのカメラマンが、犬たちを撮っていた。

特に変わった様子はなかったのでよかった。 でも、行き先が決まっていないと思うと、なんだかものすごく悲しくなってしまった。

なぜ、ここを緑地化する必要があるのだ? 急に立ち退きを要求するなんてひどい…
出社前なのに、涙が出てきてしまった…
そして、夜。
今夜の東京タワーは、特別なライトアップだったことや、以前は、この像へのライトアップが消されてせいで、ほとんどの観光客のカメラは東京タワーに向けられ、像を写す人はほとんどいなかった。
それでもニュースで知ったと思われる人たちが熱心に犬たちを撮っていた。
今朝との違いは、像を囲んでいた柵が取り外され、撤去の準備が進んでいたようだった。

華やかな雰囲気なのに、どこか寂しい気分になった。
その後のニュースで、どうやら立川にある国立極地研究所で展示されることが決まったようだ。
ちょっとホッとした。