食べ方の常識/にっぽん食べ方研究会
有楽出版社
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食べ方というものは人それぞれで強制されるものではないとは思うが、でもせっかくなら美味しくいただきたいもの。
美味しさを一番引き出す食べ方があるのなら、ぜひ知っておきたい。
これはそんな本で、ごくごく日常でいただくような食品から、食べる段階になったらその場で直接お店の人に聞いた方がいいんじゃないの?…まで、98通りの食べ方を紹介している。
「お茶漬け」であれば、永谷園、
「納豆」であれば、全国納豆協同組合、
「もんじゃ焼き」であれば、月島揉んじゃ振興会協同組合
…といった感じで、一番知ってそうな団体や企業に調査を敢行。
ちなみに、お茶漬けは、永谷園製の場合、最初から、抹茶が入っているため、お茶よりもお湯を入れた方が風味が引き立つらしい…知らなかった!
そして、一番驚いたのは、ゆで卵のむき方だった。
- ゆで上がったら、すぐに流水で冷やす。
- 卵の両端のをまな板などにコンコンとうち打ち付けて砕く。
- 両端の殻を少しむく。このとき薄皮もむくこと。
- 先のとがった方に口をつける(!)
- 息を強く吹き込む。すると薄皮と卵の間に空気が入って、卵がつるんと飛び出す。
そんな意外な食べ方ばかりでなく、「石焼きビビンバ」、(ナンを使った)「北インドカレー」とか、「とうもろこし」など、あまりにも常識じゃないの?と思うような食べ方もあった。
特に、「とうもろこし」は、最初に一粒ずつ2列程度食べたあと、とうもろこしを親指と並行にして持ち、とうもろこしの一列全体を倒す…と紹介されていたが、僕が期待したのは、最初の一粒ずつ取り出すいい方法はないか?…だったのだけど…。
フォークとナイフを使った、シュークリームや分厚いハンバーガーの食べ方なんて、教えてもらわなければわからないし、きな粉をこぼさないような信玄餅の食べ方や、皿を汚さないように食べる半熟卵の食べ方など、なるほど!と思う食べ方もおもしろかった。
また、以前、自分で切った、パイナップル、マンゴーは本書の紹介通りだったが、ラフランスやアボガドなど、これまで自己流でやってきた切り方より、本書で紹介されていた切り方の方が無駄がなく手軽だった。
まぁ、一番大事なのは、美味しくいただくことだと思うので、食べ方が気になりすぎて、肝心の食事の味がわからなくなってしまわないように…。
食べ方も…相当奥深い…