3807 ガリレオ(フジテレビ月曜 21:00~)

科学,芸能・メディア・広告

ふたたび、ドラマ「ガリレオ」が始まった。

ちょうどドラマが終わる6月末に合わせ、すでに映画公開が予定されているところが、かなりイヤらしい。

2007年10月にテレビドラマが放送されたとき、原作本と異なる配役に、やや違和感を覚えていたものの、観ていうるうちに、「まぁ許容範囲内かな?」と思っていたが、今回、いきなり柴崎コウが更迭され、吉高由里子というのもなんだかなぁ…と思いつつ…第1回を視聴。

テレビは、ほぼビデオに録画した放送を見るので、どうしても視聴タイミングがずれる。

ドラマが始まり、最初の事件が起きたのとほぼ同時…と言っていいくらいのタイミングで、僕でも最初からトリックを見破ってしまった。

湯川先生も、そんなに数式を書き殴らなくてもいいんじゃないか?とツッコミを入れたくなったが、それは置いておいて…

今回の、科学と宗教が対立する話は、いろいろ考えさせられた。

「科学は人間を幸せにしてきたのだろうか?」

昨今の事故など、ここで例に挙げずとも、誰もが多少、科学に懐疑的になってるかもしれない。

世の中には、「科学は信じられない」と思っているかもしれない。

しかし、科学は偉い人だけが取り組めば良いのではなく、誰もが意識すべきことだと思う。

まぁドラマだから…と割り切る部分もありながらも、ところどころで湯川准教授(福山雅治)の台詞には、グッと来るものがある。

現象には必ず理由がある。再現性が高い現象は必ず科学的に実証できるはずだ

まさにその通り。仮説は実証してはじめて確かなものになるのに、世の中には、このプロセスが完全に抜け落ちて、仮説だけが一人歩きすることが少なくない。

鵜呑みにしておいて、「だから科学はダメなんだ」というのは、あまりに早計で、「本当にそうなの?」と、一瞬立ち止まって、考えてみるだけでも、世界はずいぶん違って見えてくるもの。

「絶対に安全」
「事故なんて起きることはない」

こういった言葉を鵜呑みにして、許してしまったことが、かの事故を起こしてしまったのだと思うと、我々の責任はとても重いと思う。

本当は、ドラマの視聴記を書こうと思ったのだけど、だいぶずれてしまった。

最後に…湯川先生は、科学のことをこうも言っていた。

もはや人間生活自体が科学と言ってもいいでしょう。少々乱暴に言えば今すぐ科学を捨て、日本で言う江戸時代ぐらいの科学技術水準に戻すならば世界人口の9割は死なくてはいけません。そ
して生き残った一割の人間の平均寿命は40歳ほどです。

われわれは、好むと好まざるとにかかわらず、すでに科学がある前提で暮らしているのだ。

このドラマで、科学とのつきあい方を学ぶとは思わなかった。

実におもしろい。

Posted by ろん