3802 奇妙な現象?

社会・政治・事件

最近、“アベノミクス”という言葉がニュースを賑わせている。

アベノミクスとは、「財政出動」「金融緩和」「成長戦略」のいわゆる、「3本の矢」で、これまでずっと続いてきたデフレから脱却し、名目経済成長率3%を目指す政策のことだが、これに関連して、ちょっと気になるニュースがあった。

「アベノミクス特区」を議論=三大都市圏に設置-競争力会議

政府は17日、産業競争力会議(議長・安倍晋三首相)を開き、「アベノミクス戦略特区」の創設を議論する。東京、大阪、名古屋の三大都市圏を中心に設置し、大胆な規制緩和や税制優遇を通じて企業活動を後押しし、経済成長につなげるのが狙い。(時事通信

地下鉄や路線バスの24時間運行、都心・臨海地域の容積率・用途規制の緩和といった、“特区”を認め、日本全体の競争力底上げを狙うという話で、なかでも、地下鉄や路線バスの24時間運行については、その是非を含め、ちょっとした話題になった。

もちろん、気になるけど、それより気になったのは…ニュースのなかで普通に、「アベノミクス戦略特区」の創設を議論する…とあるが、政府は、本当にこんな呼び方をしてるのだろうか?

TPPと言ったら、たいてい“環太平洋パートナーシップ協定”と正式名称を合わせてい表現しているように思う。

でも、これは違う。例えば、NHKキャッシュ)、朝日新聞キャッシュ)などで、特に正式名称が伝えられることなく、あたかも、会議で「アベノミクス戦略特区」と呼んでるように見えた。

そんなわけないよなぁ…。

ときの首相の名前を冠した経済政策を会議の場で使うだろうか? あくまで通称のはずだ。

当然、正式名称があるはず。ちょっと調べたらようやく、正式名称がわかった

政府が東京、大阪、名古屋の3大都市圏を中心に規制緩和を実施する「アベノミクス戦略特区」(高度規制改革・税制改革特区)を創設する方向で検討に入ったことが16日、分かった。

「アベノミクス戦略特区」とは、高度規制改革・税制改革特区のことであり、おそらく会議では、出席者はもちろん資料等にも、高度規制改革・税制改革特区と書かれ、誰ひとりとして、どんな資料にも、一切、「アベノミクス戦略特区」とは書かれていないはずだし、呼ばないはずだ。

それを、あたかも、「アベノミクス戦略特区」という言葉が使われているような記事…。どうして省略されてるのだろう?言葉か固くてわかりにくいというのなら、併記すればいいだけのことなのに。

当事者の誰ひとり呼んでない名称が、ニュースで大きく取り上げられるという奇妙な現象。

 

…あれ?僕が気にしすぎ?誰も気にならない? そうですか…。

 

Posted by ろん