[社会の窓]残る建物とそうじゃない建物
次々とできる複合商業施設の楽しみ方は、
それぞれに個性はあるが、
赤煉瓦の東京駅と、白い磁器タイルの旧東京中央郵便局(
その一方で、旧東京中央郵便局と同時期に作られた、あの九段下ビルは、多少の抵抗に遭いながらも、あっけなく取り壊されてしまった。
その差は、公的な団体である郵便局と、民間の企業や個人の集まりという、建物所有者の性格の違いによるだけでなく、一般的な目で見て、直感的に美しさを感じやすいか、そうではないかの違いもあるような気がする。
美しい建物は残り、そうじゃない建物は消え去る。
そんなことを考えると、この目の前に広がる美しさも、ちょっと曇って見えてくる気がしてしまう。
考えすぎかもしれないけど。