3661 シャルダン展
“シャルダン”と聞いて、すぐに思い出すのは、やはり、これ。
そして今日、鑑賞してきたのは、「シャルダン展」。
調べてみたら、偶然の一致ではなく、やはり、画家のシャルダンに由来しているのだという。
いつものように駅からハイキングで、神田を歩いたあと、実際にコース上にあった三菱一号館へやってきた。
ここの美術館は初めての訪問だ。
ジャン・シメオン・シャルダンは、1700年代のロココ時代に活躍した、フランスを代表する静物・風俗画の巨匠だそうだ。
彼の没後、しばらくの間忘れられた存在だったそうだが、トレ・ビュルガーという評論家によってふたたび脚光お浴びたらしい。
かつて、やはり没後に忘れられていたフェルメールも“再発見”したのもこの人だったそうだから、シャルダンだって、ブームになってもおかしくない…はずなのだけど、いまのところそういう感じになっていない。
今回、シャルダン展は、日本初の開催という。
というのも、彼の作品数はとても少なく、世界中の美術館にわずかずつ散在していたり、彼を代表する作品が個人所蔵だったりするせいで、こうした展覧会を開催することが極めて難しいためだそうだ。
絵画は詳しくないので、うまく感想も言えないのだけど、その後さまざまな画家に大きな影響を与えたものの、一時期忘れられてしまったのも、わかるような気がした。
まぁ自分勝手な解釈だけど。
二点で一対の作品として、モティーフや画面構成、色彩などを対比させる“対作品”や、同じ主題で異なる作品を描く“ヴァリアント”など、それぞれを比較して鑑賞するのもおもしろかったし、かつて、風俗画というのは、静物画よりジャンルとして格が上で、風俗画を描いている方が“仕事になる”なんてことも知れて、興味深く楽しかった。