3660 雨のなか神田を歩く

街歩き


今日は昼前から雨になるという天気予報だったが、それほど長い距離を歩かないということで、出掛けることにした。

やってきたのは神田。

この界隈、雑居ビルが多く建ち並んでいる、とくに変わり映えのしない風景だったが、よく見ると、やたらと薬品とか薬関係の会社の看板が目立った。

これは、江戸元禄時代に、薬種問屋がこのあたりに作られたことに由来するらしい。



そして、おそらく江戸時代の地名に由来するであろう、ちょっと変わった地名も多い。

北乗物町…って、“乗物”ってなんだろう?と思ったら、駕籠をつくる職人が多く住んでいたとか、神輿(みこし)をつくる職人が住んでいたといった諸説あるそうで、こちらもやはり、江戸時代と密接に関わる話だ。

ちなみに、他の方角の乗物町は現存しないらしい。

「神田富山町」という地名を見つけたときは、つい薬と関連して、「だから富山なんだ!」と思い込んでいたが、「とみやまちょう」と読むのが正しいらしく、薬の富山とは関係がなかった。

そんなちょっと変わった地名だなと思った、神田東松下町(東以外の方角はない)に、坂本龍馬ゆかりの地があった。

千葉周作の「玄武館」というところで、ここで龍馬は稽古をしていたらしいという記録が残っているそうだ。

いまは、かつてあった小学校もなくなり、その空き地に記念碑が立ってるだけだ。

きれいなガラスブロックのビルの壁面は、説明書きによれば、ベトロアレド(イタリア)製だそうで、どこかで見たことがあるなと思ったら、都営大江戸線赤羽橋駅と銀座にあるエルメスのものと同じらしい。

今日は、それほど気温は低くないが、雨のせいで、街全体が、なんだか寒々しく感じる。

雨がちょっとひどくなってきたところで、東京駅や日本橋界隈を走る無料巡回バスのお世話になる。

広告の期限が切れてしまったためか、飾り気のない真っ白な車体だった。

新日本橋駅から京橋・宝町駅付近まで…と、わざわざバスを使うこともないくらいの距離だったが、雨だったし、無料ですぐに移動できたのでありがたかった。

新幹線や東海道線などの線路をくぐり丸の内側にある、三菱一号館に向かった。

三菱一号館へは、何度か来たことがあるが、今日は初めて美術館にやってきた。「シャルダン展」を鑑賞した。

ランチのあと、駅からハイキングのチェックポイントを通過して、日本銀行の裏を通って、ふたたび、ゴールの神田駅へ。

おつかれさまでした。

Posted by ろん