3564 2012夏列車の旅~1/6・東北本線を北上し仙台へ
それは、ほとんど思いつきだった。
かなり久しぶりに、ひたすら列車に乗ってみたくなった。
そんなとき使うのは、青春18きっぷ。
北へ北へと向かってみよう。
2012年8月4日(金曜日) まず向かったのは、東北本線(宇都宮線)の赤羽駅。
都心方面に向かう人も多いけど、下りは、同じかそれ以上に多い気がした。
列車を待っていると、湘南新宿ラインが走る、東北貨物線をTOYOTAの文字の並ぶ貨物列車が通り過ぎた。名古屋から盛岡に向かうトヨタ自動車専用の貨物列車のようだ。
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【赤羽駅 5時57分発 普通 宇都宮 行き】
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お客さんが多いと言っても、そこは平日早朝の下り列車だから、座れないということはなかった。
宇都宮に近づくと通勤や通学で利用する人たちが増え、空席が埋まるくらいになった。
久しぶりに長時間、普通列車に乗ったせいか、宇都宮までは、あっという間だった。
宇都宮駅で、烏山線からやってきたキハ40に出会う。
一般気動車色(国鉄色)は、20~30年ぶりくらいに実物を見たような気がする。烏山線全線開通88周年記念事業らしいが、やはりこの配色は落ち着く。
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【宇都宮駅 7時37分発 普通 黒磯 行き】
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宇都宮線という愛称が付いて以降、東北本線を縦断するときは、ほぼ必ず、宇都宮駅で強制的に乗り換えることになった。
10両編成ということもあってか、ちょうど座席に全員座れるくらい。
列車にと乗ると、できるだけ、運転席の後ろに陣取って、景色を見ている。おかげで、列車に乗っているだけで、けっこう疲れるのだ。
でも、ここからでしか見られない景色の発見もある。
線路の真上の歩道橋に道路標識が…いったい何のために?
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東北新幹線の高架橋が近づき並行に走るようになると、黒磯はあともうちょっと。
【黒磯駅 8時28分着】
このあたりまで来ると、通勤客の姿よりも、いかにも青春18きっぷで旅行 している感じの人たちが増えてくる。
ちょっとだけ時間があったので、駅の外まで出たが、これといって特徴的なものもなく、すぐに戻ってきた。
乗り継ぎの列車を待っていたら、いつの間にやら抜かしていた、TOYOTA LONGPASS EXPRESS に追いつかれた。
電機機関車の交換の作業をしていた。
黒磯駅における、鉄道ファンならおなじみの光景かもしれない。
ここから先は、交流区間で、電車の形式も変わる。
【黒磯駅 8時37分発 普通 郡山 行き】
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列車の先頭から風景を眺めようと思ったら、ヘルメットをかぶった人たちが車両の正面になにかを取り付けていた。
カメラらしく、床に置かれたモニターに正面の風景が映っていた。保線に使うのかな?
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9時1分。新白河駅に到着。
車内放送で発車は9時11分という。ずいぶん長い間停車してるな…と思ったら、TOYOTA LONGPASS EXPRESSに抜かれた。
貨物列車と、抜きつ抜かれつというのは、なんだか楽しい。
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【郡山駅 9時52分着】
各駅停車といえど、駅と駅の間が長い上に、冷気を逃がさないため、停車時も原則としてドアは開かず、乗客が自身で開閉するため、車内の温度はちょっと低めになりがち。
そのせいか、郡山の駅に降り立つと、ものすごい暑さを感じた。
【郡山駅 10時9分発 普通 福島 行き】
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ここで、今日初めての2両編成だ。しかもフルロングシート。
長旅には向かないけど、どうしてこんなシートなんだろうと思ったら、福島に近づくにつれ、すごい混雑になってきたことで納得。だったら、4両編成にはできないものなのかな?
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東北本線は歴史があるせいか、上り線と下り線が離れている区間が多い。建設時期や蒸気機関車の牽引能力を勘案して敷設されたせいか?
突然上り線が消えて、どこからともなく現れる。上り線かと思ったら、新幹線だったり…こういうのも先頭からの車窓で楽しめるところ。
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【福島駅 10時55分着】
今回の乗り換えは、ほとんど、階段を使わないとできなかったが、福島駅では、初めて、ホームの向かい合わせに、乗り換えの列車が止まっていた。
今度は4両編成なので、席に余裕がある。
青春18きっぷで旅行中のグループもちらほら。
福島に着いた証拠を携帯のカメラで撮っている人も。
ホームに反対側に列車が止まっているせいか、接続時間は5分しかなく、すぐに発車といった感じ。
【福島駅 10時9分発 快速仙台シティラビット3号 仙台 行き】
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今回の旅で、初の快速。
4両編成で乗車率は100%近く。人気のある列車のようだ。
今回も先頭車に陣取り…と思ったら、途中で、福島の地元の方と話し込んでしまい、風景を眺めることができなかった。
その方も、震災によって被害を被り、2日間自宅に帰れなかったという。
東京電力からの保証金の問題や、震災復興によって“焼け太り”したケースなど、地元の方ならではの話を聞くことができた。
それはそれでありがたかったのだけど、途中から電車が混んでしまい、なかなか思うように風景を眺めることができなかった。
でも、地元の方から、話を聴くことができるのも、ひとり旅の醍醐味であるから、よしとしよう。
乗客は増え続け、特徴的な名取川鉄道橋を渡ると、仙台へ…。
赤羽を出てから6時間ちょっとで、仙台に到着。
久しぶりの普通列車の旅だから、全然苦にならなかった。
言い過ぎがもしれないが、“あっ”という間だったきすらする。
ここで次の列車の発車まで、約30分ほどの余裕がある。