高架下建築/大山 顕
高架下建築
大山 顕
洋泉社
ここ最近、気になっていたのが、高架下の建築物。
最近は、駐車場や倉庫、店舗ばかりでなく、御徒町の2k540のような個性ある施設もできるなど、変化の兆しもある。
そんななか、やっぱり気になるのは、古くからある高架下建築物だ。
特に、意識して訪れたわけではないが、気になるたび、気が付くたびに、観察し写真におさめてきた。
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ただ体系立てて整理してこなかったこともあって、紹介する機会があまりなかった。
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この本では、“新橋のガード下”など、おなじみの風景はもちろん、関西の見たことのない、高架下にある池や交差点、神社など、興味深い景色が盛りだくさんで楽しい。
本書の記載で気が付かされたのだが、これらに古い高架下建築に共通して言えるのは、寄りかかり自分自身を支える必要のないという点で、ほかのどんな建築物と決定的に異なっているということだ。
そういう視点で見てみると、見慣れた高架下建築物が、また違って見えてくる。
本書は、出版されてから時間が経っていて、単に僕が気づかなかっただけだけど、先日この本を、図書館で見つけたとき、また「やられた」と思った。
これまで、工場やジャンクションなど、興味のあるものには、ことごとく著者の本があった。
こういうのって、ただ興味があるだけではダメで、きちんと観察し、分析したり、自分なりの意見を持つべきなのだろう。
ちなみに、著者と僕は同い年。
同じ時代を生きてきて、興味や関心を持つポイントが、かなり似ているということは、間違いない。
いろいろ話ができたら、楽しいだろうなぁ。