ニセ科学を10倍楽しむ本/山本 弘
ニセ科学を10倍楽しむ本
山本 弘
楽工社
あきらかに科学的に証明されていないことでも、まことしやかに信じられている“ニセ科学”。
こういう状況に警鐘を鳴らす人もいるが、まだまだ騙されている人は多いだろう。
- 水は字が読める?
- ゲームをやりすぎると「ゲーム脳」になる?
- 有害食品、買ってはいけない?
- 血液型で性格が分かる?
- 動物や雲が地震を予知する?
- 2012年、地球は滅亡する?
- アポロは月に行っていない?
本書では、これらのほかにも収まりきれないニセ科学の数々を紹介。(もちろん、ここで挙げたのは、全部ウソだ)
僕にとっては、どれもニセ科学だと思えるものばかりだけど、これらを事実と信じ切っている人も少なくない。
個人が、それを他人に強要したり迷惑を掛けるようなことになってはいけないが、どう信じても構わないと思う。
これって、まさに宗教と同じなわけで、いくら「ニセ科学はおかしい!」と叫んだところで、一定の人たちは、“ニセ科学教”に入信してしまうのだ。
なかには、いわゆる“洗脳”状態の人もいるから、そういう人を救えるのが、この本かもしれない。
本書の最後に、「ニセ科学にひっかからないための10箇条」というのが載っていたが…
- 話の出どころを確認する
- 誰が言っているのかを調べる
- キーワードに注目する
- 反論に目を通す
- 数字に注目する
- 理屈で考える
- 実験をやってみる
- 自分の目を疑う
- 願望と事実を区別する
- 正しい科学知識を身につける
その通りではあるのだけど、ちょっと多すぎるような気がした。
ここで挙げられたことができないから、正しい判断ができず、結果的にひっかかるわけで、もうちょっと数を絞るか、具体的な例を挙げてもらうとよかったと思う。