3456 VOCA2012見学
上野の森美術館で開催中(2012年3月30日まで)の、VOCA展に行ってきた。
VOCA展とは、全国の美術館学芸員、ジャーナリスト、研究者などに40才以下の若手作家の推薦を依頼し、その作家が平面作品の新作を出品するという展覧会。
だから、作品そのものが評価されたわけではなく、評価され推薦された作家たちが競い合う。
いずれも、この展覧会のために作られた作品だから、推薦者は出品作品を見ていないというのは、ちょっとおもしろい。
「現代芸術の展望-新しい平面の作家たち」というサブタイトルにもあるように、出品作品は、現代芸術だが、この現代美術というものは、どうも“とっつきにくく”、理解が難しい作品が多い。
特に、大賞であるVOCA賞を受賞した作品は、あまりにアンバランスで、違和感を感じずにはいられない作品だった。
ふと、作品の前の椅子に置かれていた、解説本を読んでみたら、推薦者も、僕の感じたような違和感を覚えたようだ。
そして、同時に、この絵は、「絵画でなければならないことが表現されてる」「俗受けしない平面作品」といったことも書かれていて、なるほどと思った。
そうか。
もちろん、好き嫌いはあっても良いが、感じたままでいいんだ。
理解しようと思ってはいけないんだ。
確か以前も、似たようなことを感じた気がするが、つい、自分なりの解釈を持ち出して、無理やりにも理解したくなるクセは直らないらしい。
でも、そういうことに気付く機会は、現代芸術の展覧会に来たからこそ、得られたわけで、あらためて、いい勉強になったと思う。