3454 なんのためのルールだったの?

社会・政治・事件

今日は、このニュースキャッシュについて。

プロ野球・読売巨人軍が、球界で申し合わせた新人契約金の最高標準額(1億円プラス出来高払い5千万円)を超える契約を多数の選手と結んでいたことが、複数の関係者証言と朝日新聞が入手した内部資料から明らかになった。

興味深かったのは、このニュースを伝える読売新聞と関係者の反応だった。

 「昔の問題をなぜこの時期に蒸し返すのか」。朝日報道に理解を示す声はプロ野球の現場からはほとんど聞かれない。

読売新聞のサイトは、キャッシュが残せない上に、リンク先のページは、近い将来消えてしまうため、少々引用が多くなってしまうが、このようなコメントも載っていた。

阪神、オリックスなどでコーチを務めた野球解説者の正田耕三氏も「最高標準額はあくまで基準であり、あとは球団が判断すること。誰かに迷惑をかけているわけでもなく、終わっていることを今さら蒸し返すのはおかしい」と指摘した。

過当な競争や法外な契約金そのものが問題となったからこそ、ルールを決めましょうということになったはずで、それを誰かに迷惑を掛けているわけでもないというのだったら、なんのためのルールだったの?と、普通の人なら疑問に思うはず。

ここ記事のタイトルにもなっている、“困惑”は、バレなければ問題ないという気持ちの裏返しで、これも決して許されることではないと思う。

そして、一番ガッカリしたのが…

ソフトバンクの王貞治球団会長は「法的に問題があるなら別だけど。巨人は勝つことを求められている。競争の中でやっているしね。今はやってないんでしょ」。

球界の良心だと思っていたのに、「法的には問題ない」とか「今はやっていないんでしょ」だなんて…。

確かに古いことだし、いまさら蒸し返しても…という気持ちは分からなくもない。

立場的に批判できないのかな? 違和感を覚えずに本気で言ってるとしたら、かなりまずい。

そんなこと言ってしまってはおしまいでしょう?

プロ野球関係者が一様に同じ反応だったのが、意外と言えば意外だったし、やっぱりと言えば、やっぱりだった。

これは巨人だけの問題ではなくプロ野球は全体の問題であり、もはや、プロ野球は、自浄能力を失っているのだということを、強く印象づけらるニュースだった。

Posted by ろん