体内時計の謎に迫る/大塚 邦明

体内時計の謎に迫る ~体を守る生体のリズム~ (知りたい!サイエンス)
大塚 邦明

技術評論社

 

体内時計(生物時計)という言葉をときどき耳にするが、その実態って、あまり知られていないのではないだろうか?

またまた、図書館の新着図書で見つけたので読んでみた。

この体内時計を作用させる遺伝子が見つかったのは、かなり最近のことだったようだ。

1997年、体内時計の中に時計細胞があり、時計細胞の中に、時を刻む遺伝子…時計遺伝子が発見されたのだ。

そして、体内時計は、脳だけでなく実は、体中にあるといい、しかも脳を親時計として自律神経でつながり、連動しているという。

生物の身体は、なんと、よくできているのだろう。

体内時計は、1日ばかりでなく、1週間(正確に言えば3.5日×2の7日間)や、1ヶ月という単位での時計をも持ち合わせているという。

そして、短い時間もあって、90分や12時間なんてのもある。

90分は、そういえば、ときどき睡眠のときの単位で聞いたことがある、ノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返す周期や、夜間の頻尿で起きるタイミングなど。

この90分は、24時間を16分割したもので、日中も活動と休息を繰り返すサイクルになっている。
脳卒中や心筋梗塞の発症が週末に少ないことは知られているが、これは、すべての原因がストレスではなく、7日の周期性も影響しているらしいとか、赤ちゃんが生まれるのは、深夜から早朝の時間帯が多いとか、実は、体内時計が生命活動に影響していることがけっこうあるのだ。

人間の生物時計は、24時間ではなく、実は25時間で、1時間ずれているというのをどこかで聞いたことがある。

このズレをどう処理しているのかと言えば、光で調整しているという。

人間は、活動開始の時間帯(朝)に光を浴びると、人間の持つ生物時計の針が前に進むようにできているとのこと。

一方、夜行性であるマウスの生物時計は、23時間だそうで、こちらは休息開始の時間帯(朝)に光を浴びることで、生物時計の針が後ろにずれるのだそうだ。

何ともよくできている。

この仕組みを知れば、人間の休息時間となる夜間に光を浴びてしまうと、マウスのように生物時計の針が後ろにずれてしまい、文字通り生活のリズムが崩れてしまうということが、よく理解できる。

だから、無用な夜更かしはいけないのだ。

本書の後半は、前半で学んだ体内時計の知識から、健康の維持の仕方を指南している。

まぁ、結局は、規則正しく節制した生活をすれば良いだけのことなのだけれど。

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