3240 石勝線特急炎上事故
石勝線で起きた特急列車火災事故について。
トンネルでの事故というと、北陸トンネル事故を思い出す。
もちろん、僕が生まれるずっと前の出来事だけど、このとき、トンネル内で列車が停止したために、トンネル内に残された乗客の多数が一酸化炭素中毒で亡くなるという痛ましい事故だった。
この事故から、列車で火災が発生した場合、トンネル内に停止はせず、そのまま走行してトンネルを脱出する…と、運転規定があらためられたはずだったのだけど、教訓は生かされなかったのだろうか?
車掌が列車の緊急停止の指示を出したことで、運転士は急停車させたようだが、700mにも満たないトンネルなのだから、走り抜ければよかったのに…。
炎上した列車の写真を見ると、この状況下で、ひとりも死者が出なかったことが奇跡に思える。
車掌が、マニュアル通り、乗客に対して、列車内にとどまるように指示したものの、あまりに煙がひどく、我慢できなくなったある乗客が非常用コックを開けて車外に脱出したことが功を奏した。
こういった事故が起きるといつも、自分だったらどうするか?と考える。
機転を利かせて、車外に逃げることも当然考えるが、そのリスクだってゼロではない。
車外に出ることで、トンネル内に充満した有毒ガスを含む煙をもろに吸い込むかもしれないし、車外に出る位置によっては、脱線した車両が邪魔をしてスムーズにトンネル外に出られない…なんてこともあるかもしれない。
自己判断で危険を回避できる人は尊敬に値するが、あくまでこれは結果論。場合によっては、それがあだになることも忘れてはならない。