3139 イキガミ

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先日テレビで放送された、映画イキガミを観た。

今日の記事は、完全に“ネタバレ”なので、もし映画を見ようとしている方はご覧にならないでください。

とある国の「国家繁栄維持法」という法律は、国民に生命の価値を再認識させ、国を豊かにするという目的で、18歳から24歳の若者が、およそ1/1000の確率で選ばれ、国によって殺されてしまう。イキガミとは、逝紙であり、死亡予告証のことで、主人公は、この死亡予告証の配達人である。イキガミは、手渡されてから24時間後に死んでしまう。主人公は、さまざまな相手に、このイキガミを手渡していく。

無作為に選ばれた国民が国によって殺されるというのは、前提条件として、むちゃくちゃなこと…だとは思った。でも、これは見方を変えれば、平和な世の中で行われていたから違和感があっただけで、もし仮にこれが戦争中のことで、イキガミならぬ赤紙で徴兵され、戦地でなくなったとすれば、それこそ六十数年前まで、この日本で起きていたことなのだ。

死亡予告証は、内容証明郵便とか書留みたいなもので、本人、もしくは同居人に直接手渡される。不在の時は不在票が置かれる。これの再配達の依頼は、サービスセンターに電話するなんて、かなりアナログというか、残酷な方法が取られている。

24時間以内に不在票を確認できなかったら、どうなっちゃうんだろう…という、ツッコミは、なしなのかもしれない。

「残された時間をどう生きるか?」 この映画では、イキガミを手渡された何人かの若者が登場し、死ぬ瞬間まで悩み続ける。

自分だったらどうするだろう?

おそらく普段とまったく変わらない生活をして、人生をまっとうすると思う。僕はこういった状況になればなるほど覚めてしまう気がする。ジタバタするなんて、カッコ悪いくらいに思うかも。

もっとも、こういう事態にならなければ、本当の自分には出会えないとは思うけどね。

Posted by ろん