3046 かごの中のセミ

物思いに耽る(雑感)

先日、いつものように図書館に行って自転車を止めようとしたとき、隣の自転車の前カゴから、何か音が聞こえてきた。

なんだろう?と思って近づいてみたら、自転車の前かごに虫かごが入っていて、その中に、セミが入っていた。

このかごの持ち主は、どうやら図書館に行ってしまったようで、この炎天下に、自転車と虫かごが残されていたようだ。

セミといえば、幼虫でいる期間が数年と長く、成虫になってから一生を終えるまでの期間が短いとも言われているだけに、かごの中でばたつくセミを見ていたら、なんだかかわいそうになってきた。

だからといって、セミを外に逃がすわけにもいかず、勝手に自転車を日陰に持って行くわけにもいかない。気になりながらも、そのままにするしかなかった。

図書館から帰るときも、その自転車とかごはそのままになっていた。セミも来たときと同じようにばたついていたが、心なしか弱っていたような気がする。そりゃそうだろう。人間だって長時間この日差しの下にいるのは大変なのだから。

このセミも、そう長くは生きられないだろう。

いまから考えれば、僕も小さい頃は、昆虫たちの世話をしっかりできずに、死なせてしまったことは結構あった。昨日食べたザリガニもそう。死んでしまった昆虫たちを見て、自分の飼い方を反省したものだ。昆虫たちには気の毒だけど、こういうことの繰り返しで、動物を飼うことの責任や難しさを学んだ気がする。

Posted by ろん