3040 やっぱりおかしい政府の雇用対策案

社会・政治・事件

大学生の就職率が過去最低を記録し、新卒者の6割しか就職できないという深刻な状況となっている。政府は、雇用問題も重要課題として取り組んでいるそうだ。

今朝の新聞の見出しには、政府の雇用対策案として「既卒3年以内採用に奨励金」「体験雇用・職場実習の3倍増」と書かれている。

これを読んで、かなり強い違和感を持った。この課題に対する対応策があまりに稚拙すぎる気がしてならなかったからだ。首相はこのようなことを言っている。

 首相は雇用分野を追加経済対策の柱に位置づけており、28日に北九州市の工場を視察した際、「日本経済を立て直すには『一に雇用、二に雇用、三に雇用』。雇用があればモノが生まれて経済成長し、税収が上がる。それを生かして社会保障も強くなる」と強調していた。(朝日新聞 2010年8月30日

雇用があればモノが生まれて経済成長?

ちょっと待って欲しい。

雇用を増やしてモノを生んだとしても、生まれたモノが売れなければ、肝心の雇用を維持できないっていうことを忘れてはいないか?

雇用があれば経済成長するという論理は、どう考えてもおかしい。問題なのは“雇用問題に伴う景気後退”ではなく“景気後退に伴う雇用問題”だろう。

この問題に取り組んでいる立場の人から言わせれば、「素人にそんなこと言われたくない」と思われるかもしれないが、やっぱりおかしいものはおかしいのだ。

こんな答えしか出せないようであれば、いつまでたっても、肝心の景気回復は望めなさそうだ。

Posted by ろん