3024 家族承諾による臓器移植
一昨日、本人の明確な意思表示がなく、承諾は家族が行った初めて臓器移植が行われることになった。
これは2009年に法改正が行われてから初めてのケースだそうで、ニュースでも大きく取り上げられている。
以前から、臓器移植は気になっていて、何度か記事に取り上げたが、そもそも、1997年の臓器移植法の施行以来、日本における脳死された方からの臓器移植は何件ほど行われたか?
なんと、提供者は、これまで86人(例)しかないようなのだ。今回で87例目。移行後13年も経っているのに、あまりに少なすぎやしないか?
これはいったい何を意味しているのだろう? 理由をあれこれ考えてみると…
1.臓器移植できる医療施設が少なかった?
2.実は脳死者自体が少ない?
3.意思表示がなくて移植ができなかった?
昨年の法改正によって、3のような場合でも、移植への道が開かれることになって、今回のニュースにようなことになるわけだが、そもそも臓器移植の件数が増えない原因について、マスコミも報道した方がいいのではないか?
初めての事例はニュースの価値もあって、多少の混乱は避けられないかもしれない。
でもそれだけに終始するのではなく、この機会に脳死や臓器移植について真剣に考えるきっかけになるような伝え方をして欲しい。そして、できれば、本人の意志を明確にしておけば、無用な手続きがなくなるわけで、意思表示カードを持つことの啓蒙も合わせて行う必要があるだろう。