2682 恒例ドラマ評(2009年7月期-)

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7月期のドラマなのに、いまさら感もあるが、おなじみのドラマ評。今回の2つのドラマしか見てない。


【任侠ヘルパー】毎週木曜日22時~フジテレビ系

暴力団員たちが次期幹部の座を賭け、老人介護施設で介護ヘルパーとして働くなかで、お年寄りから、様々なことを学んでいく話。

話の展開はかなり突飛だし、こんなことはあり得ないだろうとは思うが、起きている事件や諸問題は、意外とリアル。

どの話も、必ずしも大円団でめでたしめでたしとならないのも、現実に即していて、違和感がない。

主役の草彅剛の凄みも、まずまずだ。事件を起こした直後の主演作ということではあったが、その役どころが、おちゃらけていたり、変にいい人でなくてよかった。脇を固める俳優陣も、実力派のバイプレーヤーが揃っていて、想像以上によかった。

最終的にはどのような話になっていくのか、楽しみだ。


【官僚たちの夏】毎週日曜日21時~TBS系

このドラマのオープニング曲を聴いて、おじゃこが言った。

「鹿男の曲に似てない?」

たしかに、聴けば聴くほど、ドラマ「鹿男あをによし」とそっくりなのだ。たくさん鹿が全速力で駆け抜ける、あのシーンを思わせる音楽。少し似てるんじゃなくて、あちこち似てる。同じように思った人も確かにいるようだ。調べてみると、音楽担当が同じだった。なるほど。

話が最初からそれた。

昭和30年代の高度経済成長前後の通産省官僚の活躍を描くドラマ。

原作城山三郎、主演の”ミスター通産省”に佐藤浩市、対立する”通産大臣”に北大路欣也と重厚な布陣。これも安心して見ていられる。若干、話の展開が早く、多少当時の日本の経済状況を理解していないとわかりにくい気がする。

かつては、このドラマで描かれているような日本経済の指導者であり、牽引役であったのに、どうして、いまの日本で官僚制度というと、”脱官僚”が選挙の争点になるくらい、ある意味嫌われた存在になってしまったのだろう?

時代の変化に官僚たちがついて行けなかったのか、それとも何か別の理由であるのだろうか?見るたびに、いろいろなことを考えさせられるドラマだ。

Posted by ろん