2561 西も知りたい

ビジネス・経済,物思いに耽る(雑感)

駅で見かける旅の広告は、慌ただしい毎日を送る中で、旅というものを思い起こさせてくれる。

ただ、JR東日本の駅における広告が紹介する場所が、やたらと偏っているのだ。広告されるの地域が、青森・秋田・岩手、仙台、会津といった東北地方や、水上や日光などの北関東ばかり。ときどき北海道(函館)と北陸(金沢)くらいで、西日本側の広告を見ることは皆無と言っていい。唯一の例外は、JR東海の京都くらいか。

特に深刻?なのは、静岡や名古屋といった東海地方。関東以北と比べても遜色ない観光地を抱えているはずなのに、広告としての観光情報がいっさい見られないのは、ちょっと残念に思う。

もちろん、北関東だって東北だって、観光地としてとてもいいところだ。そして、これらの地域がJR東日本のテリトリーの中にあるのだから当然といえば当然かもしれない。でも結果的に旅の案内は、JR東日本の営業範囲に限られるわけだから、そのエリア内に住む人たちにとって、出かけるチャンスやきっかけも、営業範囲内にとどまってしまうわけだ。東日本を出掛けるためのお得な旅の情報はあふれているのに、静岡以西はそうした情報はほとんどない。

北東北もいいけど… 青森・秋田もいいけど…
JR東日本の駅でよく見かけるパンフレット 

JR各社の営業範囲を超えて、ある一定期間、日本各地の観光地を取り上げて集中的にキャンペーンを企画する「デスティネーションキャンペーン」というものもあるけれど、JR東日本が出稿する広告量から見れば非常にささやかで、本当に周知できているか心配になるくらい。しかも、このキャンペーン地域が、たまたまJR東日本エリア内にあると、普段の広告にさらに気合いが入るものだから、その地域ばかり広告が目に入ってしまう。ちなみに先月までの3ヶ月間の対象地域が、仙台・宮城だったので、広告はそればっかりだった。

もし国鉄が分割民営化しなかったら、こうした弊害はなかったのではないだろうか?…なんて思ってしまう。東ばかりでなく西も知りたい。もうちょっといい方法はないものだろうか? これは仕方がないものなのだろうか?

Posted by ろん