2499 金沢を歩く

旅行・見学・イベント

せっかく来た金沢。美術館だけではもったいないので、金沢らしい場所を見て歩く。

まずは、やはり?兼六園だろう。前回金沢に来た約11年前は、兼六園だけしか見学できなかったのだが、その記憶はほとんどなく、記憶力の悪さを思い知らされた。

早朝から開園しているということで、9時前には兼六園に着くようにやってきた。ちょうどお土産屋さんも店開きし始めていた。

金沢を代表する場所だけあって、この時間からも、もう結構な数の観光客の姿が見られた。でもさすがに団体客はほとんどいないせいか、園内はとても静か。今朝は、いい天気というわけではないものの、昨日の夜降った雨のおかげで、木々や苔が潤っている雰囲気がとてもよかった。

6つの何かを兼ねているから兼六園というのだろうということは、薄々?わかったが、ガイドブックにはこんなことが書かれていた。

「広大・幽邃・人力・蒼古・水泉・眺望の六つを兼ね備える

そういう視点を意識すると、より楽しくで見学できる。唯一記憶していたのは、この噴水。日本最古の噴水らしい。動力はどうしているのだろうと思ったら、池との水位差を利用しているらしい。よくできている。

…ということを、11年前に来たときも同じことを書いている

わがふるさと川越も市内中心部に古い街並みが残されているが、金沢は市内中心部には広大な兼六園、そしてその周辺にも江戸時代の雰囲気を、そのままいまに伝える場所がたくさんある。ただ、それぞれが“微妙に”離れているため、歩いていくのはちょっと厳しいが、いまはバスが効率よく結んでいるので便利になった。


“まちばす” 1乗車100円

“城下まち金沢周遊” 1乗車200円

“微妙に”離れているため、歩いていこうと思えば行けてしまう距離なので、兼六園から次の目的地である、ひがし茶屋街までは、バスで10分という案内があったものの、結局歩いて行ってしまった。

ひがし茶屋街は、加賀藩公認の茶屋街として1820年に成立…とガイドには載っている。国の重要伝統的建造物保存地区に指定されているとのこと。紅殻格子と呼ばれる、連続する格子窓が美しい。建物の内部は、江戸時代の茶屋の様子が見学できるようになっているところや、雑貨やカフェなどとして利用されている。

ひがし茶屋街が作られたのと同時に建てられたのが、志摩という茶屋で、国の重要文化財にも指定されている。

400円で内部を見学できる。茶屋はすむことが目的ではなかったことから、押し入れや物置が一切ないこと、客が床の間を背にして座ると、その正面が控えの間となっていて襖を開くと同時に遊芸が披露されることなど、係の人からの説明を受ける。

茶屋“遊び”とはいっても、そもそも客の方も、琴や茶の湯、和歌や俳諧といった教養が要求されたというから、遊ぶ方も大変だ。

続いて、バスに乗って、長町武家屋敷跡へ。

ここも城下町金沢を代表する、見事なたたずまい。

さきほどの、ひがし茶屋街もそうだったが、よくここまでちゃんと残されていると感心する。とかくこうした場所では、規制が徹底できずに、景観を壊すような建物や看板のようなものが見られることが多いが、金沢ではそういった状況が一切見られない。

武家屋敷跡野村家へ。長町武家屋敷跡のなかで唯一屋敷が公開されているところらしい。ここの庭園は、アメリカの庭園専門誌(そんなものがあるらしい)が実施した日本庭園ランキングで、堂々の第3位になったことがあるらしい。(ランキングに関するニュース:47NEWSキャッシュ




清水さんの家

長町武家屋敷跡には、名家のお屋敷だけでなく、足軽の住まいもある。

足軽というのは、武士の中でももっとも身分が低いはずなのに、ここ加賀藩では、そうした足軽でも、20坪あまりの敷地で、庭付き一戸建ての住まいを与えられていたという。さすが“百万石”の大名に仕えるだけあって、待遇の違いを感じさせる。

「金沢市足軽資料館」は、そんな足軽の住まいが公開されている資料館。高西家と清水家の2軒が公開されている。

女中や小者、下男などといった使用人が一緒に暮らすのが普通だった当時、20坪くらい土地の一戸建てに家族だけで生活していたという。解説に書かれていたが、明治以降の勤労者住宅のモデルにもなったというから驚きだ。

Posted by ろん