2493 歯医者

物思いに耽る(雑感)

2年ぶりくらいに歯医者に行った。

以前、通っていた歯医者では、最後の診療時に、半年先の予約日時が書かれたはがきを渡されて、未来の自分に定期検診を受けるよう通知するシステムだった。だから、そのはがきが来ると、特に歯の状態が悪くなくても、その勧めを忠実に守っていた。

しかし、その歯医者と疎遠になったために、はがきも来ることなく、歯医者にも行かなくなった。

歯医者に行ったのは、たまには診察を受けてみてはどうかとおじゃこの勧めだった。思い起こせば、歯を診てもらうと、たいてい虫歯が見つかりその後何度も通うことが少なくなかった。だから行ったほうがいいとは思いながらも、ちょっと気が重かった。

今回行った近所の歯医者は、初めてのところだったが、おじゃこが言うには、とても親切だということだったので、それだけが救いだった。

行ってみると、受付に歯医者さんの先生が座っていた。

初診の申込書にひととおり記入が終わると、ほとんど待たされることなく診察が始まった。ちゃんと歯が磨けているかとか、虫歯はないかとか、心配していたら「ほとんど歯石もなく、よく磨けています」とお褒めの言葉をいただく。この歳になるとなかなか褒められるということがないので、ちょっと嬉しかった。

せっかく?なので、歯の研磨やフッ素を塗ってもらうなどをしてもらった。

診察や処置はそんなに長く掛からなかったが、終わったあと、歯医者を取り巻く環境について、その歯医者さんと、かなりの時間立ち話をしてしまう。

残念ながら、儲けようという歯医者は少なくなく、インプラントをはじめ、少しでも自費診療を増やそうとしているケースが多く見られるという。また少しでも医療点数(報酬)を得るために、そんなに必要でもない治療をするケースも散見されるという。歯全体のレントゲンは、実はピンぼけが多くあまり意味がないらしい。銀歯の中の虫歯は発見できないし、無駄に放射線の被曝を増やすだけらしい。

この歯医者さんは、そういうことを嫌い患者には必要最小限の治療しかしないという方針で、いまの病院を開いてるとのことだったが、それだとなかなか儲けが出ず経営は苦しいとのこと。休みもなかなか取れないようで休診は日曜日のみ。土曜日は歯医者さんひとりで受付から電話取りまですべてをこなす。

歯医者の歯に対する処置は、将来何年後とか何十年後とかまで使われるものだ。歯科医師には歯に対して、それだけの責任があるわけだし、患者側も、それを自覚して、決して丸投げすることなく治療に臨むべきなのだ。

Posted by ろん