2487 京橋の画廊にて

芸術・デザイン

今日は会社を早く抜け出して、大西信之さんの個展「THE LITTLE PRINCE「星の王子の伝説」を見に行く。京橋駅から歩いて数分のところにある、あらかわ画廊で、先月30日から明日12日まで開催されている。

これまでストイックなまでに(ご本人談)モノクロームでの表現が多かった大西さんの作品からすると、今回の鮮やかな色使いが、ちょっと意外だった。でも今回のテーマには、そんな鮮やかな色使いがよく似合う。

テーマは「星の王子様」

作家でもあり軍人でもあったサン・テグジュベリは、1944年7月31日、自らが操縦する軍用機で飛び立ったまま、帰ってくることはなかった。今回この個展を開催するにあたって、大西さんは7月という時期にもこだわりがあったらしい。

絵にうつる風、草、飛行機のオイル…。初めて見るカラーの作品から、真夏の“におい”みたいなものを感じた。

星の王子様は、僕も以前から、話はもちろん、特徴ある絵にも好きだった。以前行った「星の王子様ミュージアム」で買ったポストカードはいまでもいつでも見られるように手元にあるくらいだ。だから、大西さんの描く星の王子様も、とても興味深く拝見させてもらった。

さて、大西さんの個展に参加するたびに、そこに集った方といろいろお話しすることができるのは、楽しみのひとつだ。

今回は須貝美和さんという方とお話しすることができた。現在はお仕事をされながら、美大に通われているそうだ。

須貝さんも、大西さん同様に鉛筆画ということで、モノクロームによる表現にこだわりを持たれているよう。直接拝見はできなかったが、インターネットでその雰囲気を垣間見ることができた。

作品を見ていたら、なぜかふと、こんなことを思い出した。

小中学校のころ夏休みに行った岩手にある母の実家を思い出した。時は夜。車の音や人の声もなく、聞こえてくるのは虫の音と時計の秒針の音だけ。

この絵からは風景ではなく、そんな“音”が聞こえてきたような、不思議な体験だった。

昨年、創画会という展覧会で入選を果たしたそうで、これから目にする機会が増えそう。

実は、今回画廊では、絵以外の話(…例えば鉄道ネタ)で盛り上がってしまったが、今度お会いしたら、きちんと絵のことについてもお伺いしたい。

Posted by ろん