2439 ゲーム感覚?

物思いに耽る(雑感),社会・政治・事件

茨城県水戸市の湖で数羽のハクチョウが惨殺される事件が起きた。地元警察によれば男子中学生2人が棒などで殴ったと認めているという。動物ばかりでなく、ホームレスなどに対する襲撃事件ときどき起きてしまうのは周知の通りだ。この世に人間が存在する以上、ある一定の割合でこうした事件が起きてしまうのは致し方ないのかもしれない…なんて考えてしまう。

ただ、このニュースの見出しを見て、気になったことがあった。

<ハクチョウ7羽死>男子中学生2人「ゲーム感覚で殴った」
 同署が現場周辺などで聞き込み捜査をしたところ2人が浮かび、鳥獣保護法違反などの疑いで事情を聴いた。2人は鳥を殴ったことを認め、「ゲーム感覚でやった」という趣旨の話をしているという。

ゲーム感覚??

本当に中学生がそんなことを言ったのだろうか? 読売新聞朝日新聞キャッシュ)といったほかの新聞には、ゲームのことなど書かれていない。おそらく記者の“意訳”か“要約”だろう。

仮に、それに近いようなことを言ったとしても、短絡的に“ゲーム”なんて言葉を使うべきではないと思う。ハクチョウを殺めたことは当然問題だが、もっと問題なのは事件の原因を安易に特定したり求めすぎる点にあるのではないか。

あくまでも想像だが、この2人の中学生は、今回起こしたことがいいことか悪いことかの区別は、ちゃんとついていると思う。それでも行動に移してしまったのはなぜなのか? 行動に移させるきっかけをつくったのは何か?

“ゲーム”なんて先入観を持たせるような言葉を使ってしまうと、そこで思考が止まってしまいかねないし、追究を見誤ることもあり得る。

Posted by ろん