2427 高岡鋳物の彫金体験
有楽町駅前の東京交通会館にある、いきいき富山館で開催された「高岡ものづくり体験教室」に行ってきた。これは、おじゃこが新聞の告知を見つけて申し込んだもので、僕は付き添いということで付いていった。不勉強で僕は詳しく知らなかったが、富山県高岡市は、むかしから伝統工芸が盛んな街とのことで彫金や螺鈿(らでん)などで知られているとのこと。
おじゃこが体験教室に参加している間、どうしていようかと考えてたら、どうやら欠席者が出たということで、急遽僕も体験教室に参加できることになった。はからずも飛び入り参加となったものの、参加費はもちろんかかるわけで、その場で1,500円を支払う。
今回体験するのは、錫製の鋳物を彫ってミニ水盤を作るというもの。もちろん彫金なんて初めてで、しかもまさか僕が体験するとは思ってもみなかったので、ちょっとドキドキしながら席に着く。
これは試し彫り用 |
はじめに指導される先生が2名紹介され、ざっと彫金について簡単な説明があった。本物の富山の職人さんということもあってか、しゃべり方に訛りがあったのが印象的だった。そんなことを考えながら話を聞いていたら、目の前にある錫製の皿を彫ってみろという。
「え、実演して見せてくれないんですか?」
…と心の中で思いながら、目の前にある皿を見る。よく見ると、これは試し彫りで使われていたものらしく半分くらいが削られていた。
たがね(鏨)と呼ばれる棒状の道具をノミのようにハンマーで叩きながら、皿を彫っていく。彫りたい形によって、たがねの彫る角度や叩き方、たがね自体を別の種類のものに交換したりする。
とりあえず試し彫りをやってみる。
力の掛け具合がわからないので、思うように彫ることができない。錫は軟らかい材質なので、たがねの角度が深いと錫を“掘る”感じになってしまうし、彫る角度が浅いと、滑らせてしまって表面に傷が付いてしまう。
いつまでも試し彫りばかりもしていられないってことで、係の人がほぼ強制的に新しい皿を配り始め、否応なしに本番へ。
真新しい皿。このまま持って帰りたい |
おそるおそる彫ってみる |
デザインなんて考えていないので、よくわからないまま、完全な思いつきで彫り進めた。いくら試し彫りをしたからといっても、すぐに上達するわけもなく、自分の思い描くイメージとかけ離れた作品ができあがった。
できあがったのがこれ |
手作り感溢れすぎ |
でも、これまでにないとてもいい経験をすることができたと思う。おじゃこの悪戦苦闘ぶりはこちら。