2422 プロの仕事

ビジネス・経済

トラックの後ろタイヤが外れて、対向車線に飛び出し、走ってきた観光バスに衝突。フロントガラスを突き破り、運転手が亡くなり、乗客7人が軽傷を負った。重さ100kgのタイヤが、相対速度100km/h以上のスピードで、真正面から飛び込んできたら、ひとたまりもあるまい。

タイヤ直撃事故 ボルトすべて破断、一部は以前から?(朝日新聞/キャッシュ)

記事のなかで、目を惹いたのは、バスの運転手が事故発生直後、サイドブレーキをひいてバスを止めたということだった。

 同バスの幹部は「県警の人が『あの状況でよくブレーキを引いた』と言っていた。運転手は、意識があるかないかの状況のなか、タイヤの衝突地点から200メートル以内で車を止めたらしい」と話した。

とても月並みな表現しかできないが、これこそプロの仕事だと思った。これほどの事故で、乗客のけがが軽傷で済んだのは、運転手ができる“最期の仕事”をやり遂げたからに他ならない。

また記事によれば、バスの運転手は客に対してもとても面倒見がよく、バス会社の中では若手の指導役も務めていたベテランだったらしい。

こうした事故は、まるで、亡くなって欲しくない人を選ぶかのような場面で起きる。偶然とはいえ、やはり不思議だ。事故当日、運転手の誕生日だったそうだ。

Posted by ろん