2364 感情の記憶
以前から、「何が一番楽しかったか?」とか「何が一番悲しかったか?」といった質問に答えるのは苦手だ。
別に、感情の起伏が少ないわけではなく、楽しいことは楽しいと思うし、悲しいときは悲しいと思う。けれど、どうもそれを記憶する際に、平板化してしまうようだ。もちろん、すっかり忘れているわけではないし、そのときに何が起こったこということを思い出すことができたとしても、そのときの気持ちの変化はかなり忘れがちだ。
この問題は、寝るときに見る夢にも影響していると思う。僕は昔から夢はしょっちゅう見る。しかし、その内容はくだらないものばかりで、見てよかったと思う夢は、まずないと言っていい。
そうなると、少し不安になることがある。以前も書いたが、死ぬ直前に見るという“走馬燈”のこと。これを自分の人生の“ダイジェスト版”の夢だと仮定すると、このままでは、まったく期待できそうにない。
感情の記憶が弱いというのは、人生を過ごす上ではもちろん、人生を終える直前においてでも、つまらない…なんてことになるわけだ。
いまから、感情の記憶を鍛えることってできるのかな?