石油ピークが来た/石井 吉徳

4526059587石油ピークが来た―崩壊を回避する「日本のプランB」 (B&Tブックス)
石井 吉徳
日刊工業新聞社 2007-10
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石油は無限に産出されるものではなく、いずれは枯渇する…これは、地球外ら調達でもしない限り、当然のことであるはずなのに、忘れてしまいそうになる。いま石油の値段が高騰しているが、生産が需要に追いついていないというよりも、投機的な要素も大きいとされている。しかし、著者は、すでに石油生産はピークを迎えていて、今後生産は減少していくと訴える。

確かに、本書で紹介されているいくつかの事例を見る限りでは、その可能性は否定できない。また安易な新エネルギーへの期待に対しても警鐘を鳴らす。エネルギーを考える上で大事なのは、量よりも質であると説く。トウモロコシをはじめとする穀物によるバイオ燃料の生産が盛んになってきたが、いまや穀物の生産は、大量の石油を使うことを前提にしていることも指摘する。

新しい資源を探すのではなく、そもそもの使用量を減らすべきというのが、最終的な主張。無駄づかいをやめて、かつて人類が生活できていたレベルまで戻ればよいというが、簡単ではあるまい。将来のためにいまの生活レベルを落とすことがどんなに難しいか?

これまで石油の枯渇や、新エネルギーを考えていく上で、欠けていた先述のような視点が新鮮で、非常に興味深く読むことができた。ただ、同じ内容が繰り返されて、話が冗長的なのが残念。

たとえば、明らかなのだけを挙げてみると…

  • 農業従事者の高年齢化に関する記述 (p.114 と p.124)
  • 富士山を升に見立てた例 (p.19 と p.99)
  • 日本の人口が1億人を突破した話題 (p.137 と p.145)

ついさっき読んだはずなのに、同じ内容が出てくるので、同じページを読んでしまったのかと一瞬誤解してしまう。きちんと推敲しているのか疑問に感じた。

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