2246 交通事故防止には目眩まし?

社会・政治・事件

悲惨な交通事故は起きない方がいいに決まっている。
そのためには、あらゆる手段を考えるのも致し方ない。
で、このニュース。

ハイビームで視界3倍 県警調査委

 夜間にライトを上向き(ハイビーム)にして走行した車が、黒い服装の歩行者を発見できる距離は52メートルで、下向き(ロービーム)の19メートルに比べ、約3倍も視界が広がることが2日、群馬県警の交通事故調査委員会(委員長・岸田孝弥中京大教授)の調査で明らかになった。ライトを上向きにしていれば回避できた死亡事故が多いといい、県警は「対向車がいないときは、こまめにライトを上向きにしてほしい」と呼びかけている。

そりゃね、車のライトを上向きにしたら、よく見えるでしょう。ハイビームで視界が広がることくらい、誰だって分かる。そもそも、そのための仕掛けなんだから。

でも、こうすることで、歩行者や自転車にとって、とても迷惑だという視点がすっかり抜けているのはどうしたことだろう。これまでも自転車で走っていたら、対向車のまぶしいライトのために、目の前が真っ白になってしまったことがある。車は視界が広がるから、スピードを落とさずに走れるだろうけど、歩行者や自転車にとっては、迷惑以外の何者でもない。

先日の、車道の自転車は邪魔だから歩道に…という施策でもそうだったが、道路はいつも車優先で物事が考えられがちだ。

今回の呼びかけは、交通事故防止だけを考えれば効果はあるだろう。歩行者や自転車に乗っている人の目の前をを眩しくして動けなくしてしまえば、それなりに…