2245 社長限界でしょ
先日「いかのおすし」のインパクトに感心させられたが、他にも、考えてみれば、大事な言葉を覚えるためにキーワードはいろいろある。
調味料の入れる順番として「さしすせそ」なんかもそうだろうし、避難訓練の際に使われてきたキーワード「おかし」などは有名だろう。
お | 押さない | ||
か | 駆けない | ||
し | 喋らない |
避難訓練なのに「お菓子」なんていう無関係な言葉の関連付けに、否応なしに興味を覚えたものだ。
いつからか、そのあと”も”が付いて…
も | 戻らない |
ということになっていたが、そうなると、キーワードとして、それ自体の意味がなくなってしまい、言葉としての面白さは半減してしまう。
そして、今日これまで聞いたことのない、まったく新しいキーワードを知った。
企業でトラブル(事故)が発生した際の対応手順を示すキーワードらしい。
しゃ | 謝罪 | ||
ちょう | 調査結果 | ||
げん | 原因分析 | ||
かい | 改善策 | ||
で | |||
しょ | 処分 |
ここ最近、トラブルにおける企業の対応は、多くの場合、後手に回ることが少なくなく、上記に挙げたキーワードをきちんと履行している方が少ないくらいだ。
これまでのキーワードは、それなりのインパクトというか、イメージには残りやすかったが、その事象とはまったく無関係なことが多かった。しかし、このキーワードは、どこか微妙に関係していて、かつ妙なリアルさみたいなものも感じる。
重大なトラブルを発生してしまった、ある企業。
社会に対する影響や自社の業績を気にしてしまったばかりに、謝罪せず事実でないことを公表してしまう。
その後、トラブルは拡大し、社内からの証言や告発なども頻発…
ウソを隠し通せなくなった部下が、社長に言うひと言
「…社長限界でしょ…」
この言葉を聞いた社長は、きっと、あらためてこの言葉の大事さを実感する瞬間だろう。