東京R不動産/東京R不動産
東京R不動産 東京R不動産 アスペクト 2006-04-11 |
不動産選びって、一般庶民だったら「住むこと」に、資産家だったら「投資目的」に主眼を置くものだろう。そりゃ当然のことで、まずは自分との財布との相談で、不動産を選ぶものだ。
でも、自分のアイデンティティの重要な部分のひとつである「住処」を、それだけで選んでしまうのは、もしかすると、ものすごく損しているのかもしれない…
そんなことを思いながら、この本を読んだ。
東京の特徴的で独特な…普通の不動産屋ならば、敬遠しそうな…「風変わりでクセのある、でも愛すべき物件」(見出しの言葉より)を集めて、インターネット上で紹介しているのが「東京R不動産」だ。
これまでに紹介した賃貸・売買物件のうち代表的なものを物件担当者の目で語られている。住む人がそれぞれの部屋を思い思いに改装できるマンションをはじめ、さまざまな物件が紹介されている。
- 幅1m73cmの縦長で異常に狭い家(神楽坂 32㎡ 7.8万円)
- 渋谷駅徒歩2分屋上でキャッチボールができちゃう家(40㎡ 17万円)
- 雑司が谷にある昭和8年建築の長屋(40㎡ 11万円)
物件にまつわるエピソードと写真や間取りを見ていると、いろいろな想像力をかき立ててくれる。
決して安くはない物件も少なくないが、それにどう価値を見いだすかは、やはり住む人次第ってことだろう。建物に命を吹き込むのは住む人なのだ。