2068 塾はいらない?

定点観察

こんなニュースを見て、この人たちに今後の日本の教育を任せてしまっていいのだろうか?とちょっと疑問に思ってしまった。

「塾は禁止」 教育再生会議で野依座長が強調 

議事要旨によると、野依氏は「塾はできない子が行くためには必要だが、普通以上の子供は塾禁止にすべきだ。公教育を再生させる代わりに塾禁止とする」と再三にわたって強調。「昔できたことがなぜ今できないのか。我々は塾に行かずにやってきた。塾の商業政策に乗っているのではないか」と訴えた。

まず、そもそも塾に行く目的は何か?ということを、この人たちは理解していない気がする。有り体に言えば、自分の希望する高校や大学に進学するためであり、勉強ができるようになるためではない。たまたま進学先の求めることが、“勉強”なので勉強するにすぎない。つい先頃明るみに出た履修問題がそれを証明している。 受験に出るものを優先するに決まってるのだ。

もちろん、言いたいことはよくわかる。野依座長もきっと塾なんか行かずに勉強できた口だろう。今の状況を見ずに、昭和30年代の状況と比較すること自体どうかしてると思うのだけれど。

“普通以上の子”を含めて、今の教育システム全体の一部を現在の、塾が担っていることは疑いようのない事実だ。その機能をどこに持たせるのか、そもそもその機能がいらないって言うのであれば、その機能を求める進学先の態度を是正しない限り、絵に描いた餅に過ぎない。別に塾の存在を擁護しているわけではないのだけど、なんだか安易すぎるというか、昔と比較することがあまりに短絡的だなぁ…と思ってしまうったのだ。

まぁ偉い人たちだから、僕なんかがこんなこと言わなくても、そのあたりはわかった上で言ってるんだろうけど。

Posted by ろん