世界の日本人ジョーク集/早坂 隆

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4121502027 世界の日本人ジョーク集
早坂 隆

中央公論新社 2006-01
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爆笑とは言わないまでも、確かに笑える。

ジョークだけ次々と挙げられても、その背景にある意味が何かをきちんと知らないと、そのおもしろさはわからないから、適切なコメントが大事だと思う。本書は、海外経験の豊富な著者が、そのあたりもきちんと押さえている。読んでいく中で、この本の著者が、僕より年下だったという事実に軽いショックを受けた。著者近影からしても、海外での数多く経験談にしても、もう四十歳代くらいだろうと思っていたので…。

ここで登場するジョークの数々は、決して、ありがちな自虐的な話ばかりではない。

たまたまこの本を読んだ直後に、著者がテレビのインタビューに答えていたのだが「自分の国の文化に自信を持っているからこそ、こうしたジョークを言える」…みたいなことを言っていた。

あまり凝り固まった固定観念は問題だけれど、気楽な、それこそジョークとしての日本人感が、世界中に広まっていると思うと、日本人がちゃんと認められているんだなという安心感を覚える。日本人が、そうした“国民性”というものを持っている民族であると言うことを自体誇りに思いたい。

ジョークの中には、偏見としか思えないものもあるが、最近日本人が忘れかけていると思われる“国民性”も垣間見える。ジョークを通して、改めて日本人とは何かを考えるきっかけにする…なんて言うと、ちょっと大げさだろうか?

たくさんあるジョークの中から、2つほど挙げてみる。

「四段階」

新製品が世に流通するまでには、全部で4つの段階がある。
まず、アメリカ人が、新製品の開発をする。
次に、ロシア人が、「自分たちは同じものを、もうすでに30年前に考え出していた」と主張する。

そして、日本人が、アメリカ製以上のクオリティのものを造り、輸出し始める。

最後に、中国人が、日本製のものに似せた偽物を造る。

「アメリカ人と日本人」

アメリカ人:「あんたは 何ニーズだい?」
日本人  :「それはどういう意味ですか?」
アメリカ人:「だから、何ニーズだって聞いているんだよ! あんたはチャイニーズ(中国人)か、ジャパニース(日本人)か、それともベトナミーズ(ベトナム人)なのかって」
日本人  :「私はジャパニーズ、日本人ですよ」
日本人  :「ところであなたは何キーですか?」
アメリカ人:「何を言ってるんだ?俺が何キーかって? どういう意味なんだ?」
日本人  :「あなたは、ヤンキー(アメリカ人)ですか、モンキー(猿)ですか、ドンキー(ロバ)ですか?」