1924 ハムスターりぶの生きた証

ハムスター

りぶがいなくなった翌日の朝。
ここしばらく、りぶは朝は寝ていて静かなので普段と変わらない朝のような気がしてしまう。でも、静かなのは…りぶが寝ているからではなく、もういないから…なのだ。

主を失ったカゴを見ると、陰からまた、りぶが、ひょっこりと顔を覗かせるんじゃないかと思えてしまう。そんなことありえないのに。

でも、りぶがいなくなっても、りぶが生きた証は、家の至るところにある。



カゴの中を暗くするために掛けていたカバーのあちこちが、りぶに囓られて、穴が開いてしまった。おそらく自分の巣の素材として引き入れようとしたのだろう。

じゅうたんは、りぶにとって巣の素材としてかなり魅力的に見えたようで、何度もじゅうたんへの侵入を試みていたっけ。




ずいぶん前に囓られた(かじられた)リモコンのボタン。きれいに、りぶの歯形が付いている。いろいろなものを噛むのは大好きだったが、人の手だけは決して噛まなかったな。

カサカサと何か物音がすると、りぶがいるんじゃないかと振り返ってしまう。そして
「あ、いないんだ」 と改めて実感し涙する。

Posted by ろん