1923 りぶの旅立ち
今晩の東京は曇っていて、空を見上げても星ひとつ見ることができません。
そんな七夕の今日、りぶは旅立っていきました。
一昨日から何も食べられなくなってしまい、日を追うごとに、少しずつ身体が痩せ細っていきました。そうなると、自分の身体を支えることができず、思うように行動ができなくなってくるのです。
それでも、自分の意思がかろうじて自分の身体に伝わるうちは、きちんとトイレに行こうと努めました。
身体がほとんど動かせない状態になっても、毛繕いは欠かしませんでした。身だしなみを気にするとてもおしゃれな子でした。
もうほとんど自分の意思では動かせなくなってしまった足を引きづりながら、カゴの中を歩き回っていたのは、きっとこれまで2年半過ごしてきた思い出を噛みしめていたのかもしれません。
亡くなる直前にはきっと、自分の身体がいうことをきかないことで戸惑っていたかもしれませんし、何よりこうして別れの日が来るとは思ってもみなかったでしょう。
僕だって、おじゃこだって、(いつかは来るものとは思っていても)まさか、今日が別れの日になるなんて思ってもみませんでした。
覚悟はしていたけれど、涙がとまりませんでした。こんなに小さいくせに、自分の身近な生き物の中で最小の哺乳類のくせに、その存在感は想像以上に大きかったのです。
そして、旅立ちの日を7月7日七夕にするなんて…なんて粋な子なんでしょう!
気持ちが落ち着いたら、また、りぶのことを書いてみようと思います。
心配してくださった皆さん、ありがとうございました。