99・9%は仮説/竹内 薫
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99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方 竹内 薫 光文社 2006-02-16 |
「科学的に証明された」と言われたら、もう反論できないと思いがちだが、実際にはそうではなくて、あくまでも、その時点での仮説であり、常識と思われていたことが、あとの時代になって180度覆ってしまうことはよくあること…というのだ。
“歴史”は、その歴史の書き手の立場によっていかようにも書き換えることができるし、実際、それが事実かどうかを確かめる方法がない。つまり、仮説ということになる。歴史は「仮説の集まりであり、真実ではない」…ということになる。
科学も似たようなもので、仮説の積み重ねであって、現在研究されていることも、あくまで科学は一番新しい仮説の集まりでしかないということなのだ。
確かに仮説なんだったら、仮説をどうして丸飲みすることができようか?
ここで紹介されていることだけでも…
- 飛行機が飛ぶ理由…よくわかっていない。
- マイナスイオンは身体にいい?…証明されていない。
そうなってくると、仮説を仮説と思わないで話をしていくと、当然会話がすれ違ってしまうことになる。この本では…
話が通じないのは、自分の仮説が相手に通じていないということです。また、相手の仮説を自分が理解していないということでもあるのです。
なんてことも書いてあった。なるほど常識…じゃなくて、仮説がすれ違っているということなのだ。あくまで自分の考えも仮説、相手の考えも仮説と思って話をすることが、まずは相手を理解する第一歩なのだろう。
(2006.6.18) 【★★★★★】 -06/06/18更新