1832 大阪・奈良へ
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何度も言うように仕事で出張しているので、仕事に差し支えるようなことはしてはいけないのは当然のこと。なので、定点観察でもあまり出張先を特定できるようなことがらをできるだけ避けて書いているため、少々抽象的な表現になっているかもしれないが、その点はどうかご容赦を。
昨晩は、阪急梅田駅に感動したが、もうひとつ大阪に来るたびに新鮮さを感じることがある。もう広く知れ渡っているが、東京と逆になっている「エスカレータを歩く人のために左側を空ける」という習慣だ。郷に入っては郷に従えということで、そのように並んでみるけど、なんだか妙な感じ。
午前は大阪、午後は奈良…とそれぞれの客先に伺う。
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午後に向かった奈良は、中学の修学旅行以来の訪問だ。
ただ大阪から奈良に向かうルートは初めてだし、近鉄奈良線の利用もほとんどが初めてだったので、なんだかそれだけで嬉しかった。当然?先頭車に陣取って車窓を眺める。西大寺駅を過ぎて、そろそろ近鉄奈良駅にさしかかろうというところで、だだっ広い草原の中に大きな門らしき建物が見えてきた。なんだろう?と思いながら、とりあえず写真だけ撮ってみた。あとから調べてみたら、平城京の朱雀門とのこと。こんな風景ひとつとっても、なんだか“奈良らしい”感じがした。
近鉄奈良駅は地下にある。中学の修学旅行で来たことがあるはずだが、ほとんど記憶がない。ここからタクシーに乗り換え目的地へ。
で、なんとか仕事を終える。
予定されていた今日の日程は、これで全て終了。京都経由ですぐに東京に帰ってもよかったのだけれど、どうせ東京に着く時間が遅いのだから…と今まで乗ったことのなかった寝台急行で帰ることにした。
そうなると、とたんに時間が余ってしまうので、明るいうちは奈良に留まることにした。でも、タクシーの運転手氏曰く…
「5時過ぎちゃうと、みんな閉まっちゃってるねぇ~」
予想はしていたが、主要な観光スポットはどこも終わっていた。それでもせっかく奈良に来たのだから…と鹿を探しに奈良公園に行ってみることに。先ほどの運転手氏も、この時間でも探せばいるよと教えてくれた。
近鉄奈良駅から歩くこと数分。すぐに公園が見えてきた。
![]() いた! |
鹿がいないかな…と目をこらしてみると、木の陰からこっちを見ている視線を感じる。せっかくなので、もっと近くで撮ろうとダミーを地面に置くと、興味津々でダミーを見つめていた。
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鹿といえば、数年前のサファリパークでの危機が脳裏をかすめたので、すぐに退散。
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少しずつあたりも暗くなってきたが、せっかくここまで来たので、少し公園の中を歩く。正面に大きな建物と五重塔が見えてきた。世界文化遺産のひとつ、興福寺だ。平日の夕方ということや、細かい霧状の雨が降っているということもあってか、人出はまばらで、落ち着いて散策することができた。
手前の東金堂は1415年の再建、奥の五重塔は1426年ごろの再建とのこと。これは室町時代らしいのだけれど、そのころからずっとここに同じ建物があるなんて、ちょっと信じられない。今見ている風景は、500年以上前と同じ風景なのだ。ちょっと感動しませんか?
この写真を撮ったあとくらいから、急速に辺りは暗くなってきた。ということで、奈良散策はおしまい。だらだらと大阪に戻ることにした。ここまでは近鉄線だったので、今度はJR関西線を利用して大阪に向かう。
寝台急行「銀河」は、大阪駅を22時22分に発車して、東京駅には翌日6時42分に着く。
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22時10分 列車が入線してきた。
写真などを撮っていたのだけれど、そういえばつい夕食を食べ損ねていたことを思い出す。車内で食べるつもりで、売店を探したのだが、夕食になりそうな食べ物を売っているところが見つからない。改札まで戻って、駅員に聞いてみると、改札内には売っていないと言う。事情を話して改札の外に出してもらって、駅にあるスーパーマーケットまで買いに走る。
22時15分 いったん改札を出る。スーパーマーケットは改札からすぐ目の前のところにあった。
22時19分 商品を選んで、レジに並ぶ。
22時20分 改札を通り、プラットホームへ。
22時21分 飲み物がないことに気付き、自動販売機へ…
22時22分 発車??
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時間になっても発車しないと思ったら、銀河の先に発車する予定の列車が遅れていたようで、銀河も合わせて、遅れての発車となってしまった。結局発車したのは、その4分後の22時26分。
慌てた自分が悪いのだけれど、なんだか必要以上にくたびれてしまった気がする。