1507 適材適所

定点観察

人選は難しいもんですね

[] 847 適材適所

 昨日「おしゃれイズム」という番組を少しだけ見た。もともとの「おしゃれ」という番組からの流れを引いていて、通算すると20年以上の長きにわたって放送されている。提供は、資生堂一社のみという状態も変わらない。変わってきたのは司会で、久米宏→古館伊知郎とアナウンサーが進行してきたことから、見る側も安心してみていられた。
 今回の改変では、これまでの路線を一変して、司会初挑戦という俳優の藤木直人、お笑いコンビくりぃむしちゅーの上田晋也、デザイナー森英恵の孫の森泉の3人の進行役に据えた。いずれもトーク番組の進行役としては、不安の残ると言わざるを得ない人選だが、これも新鮮さを狙ったものだろう。
 番組が始まると、予想通りと言おうか、上田晋也が完全に番組を仕切っている状態だった。当然収録だからうまくバランスが取れるように配慮はしているのだろうが、それでもこんな感じになってしまうのは、致し方ないのかもしれない。
 トーク番組は、ゲストの素顔や本音をどれだけ引き出すかが一番の勝負のはずだが、さすがにこの三人には荷が重い気がして、見ている方は気が気でない。藤木直人がぼそっと喋り、森泉がすっとぼけたコメントの後に、上田晋也がフォローするという流れは、おもしろいことはおもしろいけど、トーク番組ではちょっと余計な感じ。
 やはり、適材適所というものがあると思う。「○○初挑戦」の触れ込みで、司会やリポーター、声優などにチャレンジする芸能人は少なくないけれど、視聴者は彼らの経験値を上げるために番組を見ているわけではない。それに、内容で勝負する以前に話題性で勝負しようという制作者の意図が見えてしまうのもいただけない。でも、そうした人選が、結果的に視聴率にうまく結びついてしまうのだから、視聴者も結構単純なものだ。自分も含めてね。

■4/11 7554歩 / 帰り道、息は白く手に小雨が当たって手がかじかんだ。

Posted by ろん