1488 アンコウ鍋

定点観察

 今日、急にあんこう鍋を食べに行くことになった。

 料理としては聞いたことがあったけれど、食べた記憶がなかったので、実際に目の前に出されるまで正直どんなものかよくわからなかった。

 お店に入ると二階の座敷に通される。刺身やごま豆腐に続いて、店の人が鍋を持ってきた。ふたを開けると、そこには、どっしりとあんきもが乗っていた(最初なんだかよくわからなかったが…)。まず火に掛ける前に、生で食べてみてというので、箸でつつくと、これが美味しい。お酒好きならこれほどの肴はないんじゃないかと思う。よくわからないけど。聞くところによれば、海のフォアグラなんて言うらしい。なるほど。

 アンコウ鍋ができあがるのを待ちながら、以前聞いたことのあるアンコウの生態についてちょっと話をした。アンコウは深海に住む魚だが、そのためになかなか雄と雌が出会う機会が少ない。そこで、雄は雌に出会うと、雌に噛みつきそのまま寄生して生きるらしい。その後寄生した雄は、雌から栄養を吸収する一方で雄のあらゆる機能が退化し、最終的には雌の一部として一生を過ごすのだ。

 味付けは味噌がベース。濃厚なお味で、最初どんどん食べられたが、しばらくすると急にお腹がいっぱいになってしまった。アンコウはお腹にたまるせいなのか、もともと出される量がものすごい多いせいなのか…。

 アンコウの生態って、実際のところどうだったかな…と、帰ってきてから、いろいろ調べてみた。すると、そういった生態のアンコウは、チョウチンアンコウの一部の種類だけらしく、食用のアンコウはそうではないらしい。残念なような、ほっとしたような。

 さらに調べてみたら、今日行ったお店のことも載っていた。かなり有名なお店だったらしく、お客さんの評価もとっても高いことがわかった。今日はアンコウについていろいろ学んだ一日だった。

Posted by ろん